時の支配者

LES MAITRES DU TEMPS
事故に遭い、重傷の父がチビ助ピエールに卵形の通信機器を渡して息絶える。ひとりぼっちのピエールくんは卵形の通信機器が唯一のお友達。 「ファンタスティック・プラネット」のルネ・ラルーが描く美しく切ない物語。
時の支配者

はじめて「時の支配者」を観たのはビデオで発売された直後「ファンタスティック・プラネット」のリバイバル上映が決まる前だったかなあ。けっこう昔です。
美しい映像と心が清められるような、あるいは切り裂かれるような物語に感動したものです。ビデオは何度も繰り返し観たのでしっかりと記憶に焼き付いていたのですが、2007年の春にDVDでも出ていることを知り、未見の奥様にぜひ観ていただこうと再見。
案の定、奥様は大いに気に入ってくれて、その後はしばらく「ぴえーる」「じゃふぁーる」という馬鹿遊びが流行ったものです。

シンプルにして奥の深い「時の支配者」は素朴ながら美しい絵と魅力的な人物、心に残るアニメ映画です。

懐かしすぎて素晴らしすぎて他に書くべきことが思いつかない。すいませんです。
強くお勧め。

2007.3.13

[追記]

性懲りにもなくまた観てしまいました。何度見たら気が済むんでしょう。

ルネ・ラルーの他の映画、「ファンタスティック・プラネット」を含め、いくつかの短編映画はちょっと小難しい系でシュールで冗長です。やや怖い印象すら受ける芸術的なアニメが多いんですが、本作では小難しい部分が最小限に抑えられていて、そういう点でもとても評価しています。
小難しい部分やシュールな雰囲気は少ないセリフの一部やシーンの一部に生きていますが、それが一部であるがために全く厭味がなくむしろ効果的であると思っています。
幻想的な星々の特徴や登場人物の魅力が全面に出ていて、らしくないのかもしれないけれどやっぱりルネ・ラルー作品では「時の支配者」が一番好き。

ルネ・ラルーは1929年パリ生まれの映像作家。絵画を学んだ後、広告業界や精神障害施設で勤め、60年代にアニメーション作品を製作し始め、短編映画を公開。「ファンタスティック・プラネット」を1973年に公開して美術的価値の高いアニメーション作品を世に知らしめました。
2004年没。

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