スターシップ・トゥルーパーズ 3

Starship Troopers 3: Marauder
ポール・ヴァーホーベンの奇跡の名作「スターシップ・トゥルーパーズ」の悲しい3作目。
スターシップ・トゥルーパーズ 3

「スターシップ・トゥルーパーズ」をどう観るか人によって全然違ってまして、ひとつは低評価を下す原作やモビルスーツファン、ひとつは普通に高評価の原作ファン、ひとつは「ショーガール」のヴァーホーベン節のファンで米国批判や皮肉に狂喜乱舞する映画マニア、ひとつは「ロボコップ」のヴァーホーベン節のファンでお馬鹿展開に喜ぶB級SF好き、あとは「宇宙闘いもの」が好きな普通の映画ファン、いろいろです。
私は狂喜乱舞型+B級好きなので「スターシップ・トゥルーパーズ」だいすきであります。

しかしそんなマニア視点がいつまでもでかい顔できるはずもありません。大ヒットした「スターシップ・トゥルーパーズ」の続編「2」はヴァーホーベン無関係の超低予算テレビドラマに成り下がり、悲しい結末を迎えました。

と、思ってたらなぜかここに来て「3」が登場。どうしてこんな映画にパート3が、と不思議でしょうがない。1作目のインパクトや栄光が大きすぎて、製作側ファン側互いに変な思い込みや誤解が生じたのでしょうか。

なんとなく1作目と同じようなネタをパワーダウンさせたセルフパロディに見えてしまいます。広告やネットニュースによる展開も妙に鈍くて演出家の腕の悪さを露呈してますし、低予算を誤魔化すための撮り方もバレバレで恥ずかしいほどです。
低予算なんだったら低予算なりの脚本にすりゃ良かったのに、と客の分際で偉そうに言ってるとバチが当たりそうですが。

本作は1作目の面白さを「もう一度」っていう浅ましい気持ちと、ホラー的要素などを付け加えたい気持ちと、ロボスーツを登場させてむかしのSFファンにも媚びたい気持ちがいっぱい詰まっていて、哀愁漂う出来映えとなっております。
まあ、ちょっと笑えたりしますし、優しい気持ちで観るべき映画なのですが、演出家の腕が悪すぎてさすがにやや苦痛でした。

と、なんだか貶して終わるのも後味悪いので本当のことを言っておきますが、観ている間はそれなりに面白くて楽しみましたよ。嫌いじゃないんですよ。

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