実験室KR-13

The Killing Room
実験室KR-13
公開年:
2009
製作国:
監督:
製作:
脚本:
音楽:
主演:
出演:

研究者エミリー(クロエ・セヴィニー)がとある政府機関にやってきた。そこで彼女に見せられる実験室の映像。

実験室KR-13

実験室で行われる心理実験の行方と目的は何か。エリート研究員エミリーが目にするものは何か。彼女はそれを見てどう出るか。実験室の被験者たちと実験する側の両面からじっとり描くシチュエーション・スリラーです。

冒頭はエリート研究者エミリーが何も知らずに政府機関に志願するところから。なかなか渋い演出で魅せます。わくわくどきどき。物語が少し進行して、密室の実験室へと話が進む序盤でいきなり心臓が止まります。うわっ。これは観客への挑戦だ。
この序盤までを楽しむだけでもこの映画を見る価値があります。

世に出回っているあらすじ紹介はちょっと野暮なのが多いですね。せっかくの多重構造っぽい渋い冒頭の引き込み部分を無視して実験室のシチュエーションをいきなり説明してしまっていたり、せっかくの序盤の観客への挑戦を完璧にネタバレしたりして、品のない映画紹介にはまったく困ったものです。

この映画、ちょっとした日当目当てにやってきた被験者たちの密室での心理実験スリラーを描く事が話の中心になりますが、その実験映像を外側からモニタ越しに眺めている構図が物語りにメリハリをつけています。
ん?この構図、SAW2を思い出しますか。かもしれません。でもあれとは全然違いますんでご安心を。
また、ロールプレイングの行き着く果てをねっとり描いた「es」ともちょっと違います。
公開年の順が変ですが「エグザム」と比較されることが多いかもしれませんね。でもやっぱりそれぞれ全然違います。密室のシチュエーション・スリラーにもいろんなアイデアがあるってもんですね。

ええと、あまり期待させすぎるのもどうかと思うのでバラしますと、冒頭や序盤で見せた渋い演出が、最後のほうでは少々影を潜めます。ありがちといえばありがちですが、最後のほうはサービス精神たっぷりの娯楽映画になっていくんですねえ。その点では最初のシチュエーションを貫いた「エグザム」の姿勢を支持できます。
娯楽っぽくなるといっても、出来映えとして酷いことにはなりませんのでご安心をですが、どうしてこうなっちゃうんでしょうねえ。どうせそれほど大ヒットしないんだから好きに作らせてあげましょうよ>偉いさんたち

ちょっとただ者じゃない演出の妙技もあって、そんじょそこらの適当な映画とは一線を画しているように思えます。何かひっかかるいい筋が見えます。

とはいえ、監督のジョナサン・リーベスマンはどちらかというと若年層向けの娯楽作品を撮ってきた人でして、「黒の怨」とかそんな感じでした。この映画の冒頭や序盤で見せた渋い特徴のある演出のほうがこの監督らしくない部分だったのかもしれません。逆にそっちのほうがこの監督らしさかもしれません。どちらがどうなのかわかりません。もちろん、どちらも撮れる優れた監督という説もあります。なんかちょっと気になる監督です。
クロエ・セヴィニーのオーラが映画の品位をぐっと上げただけなのかもしれませんがわかりません。なんか、このよくわかりません。褒めてるのかどうなのかすら自分でわかりません。うーむ。

過度の期待をせずに見れば十分に面白いです。オチもなかなか捻っていていい感じです。

2010.02.08

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