1408号室

1408
超常現象スポットを訪ねては謎を解明して暴くライターが挑むのは、とあるホテルの1408号室。
1408号室

一切の幽霊や怪奇現象を信じない主人公。魔の1408号室に入り込んでしばらくは多少の超常現象にびくともせず強気で振る舞います。
冒頭からこの強気な振る舞いあたりの序盤はたいへん面白いです。怖さも十分あります。ここまでで終わってたら、なかなかの力作短編として記憶に残ったことでしょう。

しかしここからがたいへんで、1408号、主人公が信じないものだから超常現象がどんどんパワーアップします。映画本編のほとんどがこのパワーアップする超常現象で埋め尽くされて展開らしい展開もなく、だらだらと超常現象が起き続けます。
最初は怖くもあり説得力もあった心霊現象ですが、良かったのは最初だけ、次々にお化け屋敷化し、アトラクション化し、特撮合戦化し、 荒唐無稽化し、しっちゃかめっちゃか大騒動みたいになってきます。なんだこりゃ。

しっちゃかめっちゃか大騒動の合間に、ちょっとした主人公のドラマ的設定も垣間見せます。原作はスティーブン・キングの短編らしいですが、大騒動を控えめにして中心のドラマ性を真面目に描いたらそれなりの物語になったと思われます。
大騒動がだらだら続いている上に、その演出が幻想的でも狂気を孕んだようなものでもなく、単に冒険スペクタクルみたいなドタバタ映像なので見ていて退屈なだけなんです。しつこいですが、最初のほうは渋くて面白かったんですよ。

いわゆる若年層向けポップコーンムービー。最初は程よくホラーでぞくぞくし、後半は「そんなあほな」とか「なんだこりゃ」とかわーわー言いながら見る感じですかね。ていうか、別に見なくていいか。

2009.04.11

このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です