危険な動物たち

Fierce Creatures
危険な動物たち

「ワンダとダイヤと優しい奴ら」のメンバーがお届けする英米コメディミックス第二弾。
動物園の経営を巡る軽いドタバタ。マイケル・ペリンの饒舌も堪能できます。

危険な動物たち

「危険な動物たち」は「ワンダとダイヤと優しい奴ら」の続編的映画ですが、舞台もお話も全然関係ありません。今回は動物園の経営を巡るお話です。舞台は動物園で、動物モノという側面もありますがその側面はナンセンスギャグのネタになりこそすれ、いわゆる動物物として連想されるようなほのぼのタイプの映画ではありません。

動物たちは出てきますよ、各種小動物に適当なゴリラや偽パンダまで。「動物と子供を出せばそこそこ客が入る」という映画界の皮肉を逆手に取ったような動物たちの出演です。うむ。確かに小動物たちは可愛い。逆手に取ろうが何だろうがやっぱり動物を可愛く撮ると誰もがにんまりしてしまうでしょう。

個人的には「ワンダとダイヤ」より「危険な動物たち」のほうがずっと面白いです。こちらのほうがストーリーが単純な分、細部のギャグに冴えがあります。もともとアメリカとイギリスのコメディの融合というテーマの映画ですが、前作ではアメリカンコメディのドタバタ部分が目立ったのに対し、本作ではイギリス風味のナンセンスと饒舌が目立っています。
ドタバタ部分はよりシニカルになり、アメリカンコメディとしてはドタバタよりもパロディが目立ちます。
もっと端的に言えば、前作よりこちらのほうがモンティ・パイソン色が強いわけですね。だから個人的には断然こちらのほうが好みです。

経営母体が変わり、売り上げ2割増しのノルマを課せられた動物園のお話です。

新しい園長に就任してきたのがジョン・クリーズ演じるところのロロ・リーというアジア人(笑)。彼は、動物園に必要なのはデンジャーとバイオレンスだっ、というわけで可愛い小動物を処分して猛獣だけで構成するよう指示します。これに反発する飼育係たち。
片や後から乗り込んできた経営会社の馬鹿息子(ケヴィン・クライン)は別の方法で売り上げアップを目指します。セレブを利用した里親制度や企業とのタイアップという、実にアメリカ的なやり口です。
彼らの対立や飼育係とのやりとりが軸になりまして、物語的にも後半あっと驚く展開を見せたりします。なかなか思っていたよりずっと秀作。

物語の冒頭、「猛獣しか飼育しない」方針に対処するために飼育係たちが考えたのは「小動物を猛獣に仕立て上げる」という作戦で、この作戦に沿った小動物の危険をアピールする看板が画面の節々に登場します。
この看板の絵がとてもよく出来ていて「もっと見せてー」と思わないではおれませんでした。
きっと映画撮影のために、映画に映らない部分の看板もたくさん作ったはずです。全ての看板絵を集めた画集が欲しいです(と、あり得ない希望を言ってみたりして)

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ジョン・クリーズのとぼけた人物造形やマイケル・ペリンのオタク的饒舌も堪能できます。
まあ97年のコメディ映画で、とりたてて褒めちぎるような作品でもないのですが、モンティパイソンのファンには見る価値ありかもしれません。

監督が二人クレジットされていますが、最初の監督ロバート・ヤングが進めていた部分についてケチがついてしまい、監督交代劇が起きたそうです。内容も大きく変わったのでしょうね。どういうケチがついたのか気になりますが今となっては想像することもできません。

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