Mothers マザーズ

The Clinic
夫との帰省途中に拉致される臨月の若奥さん。怪しい工場でひとり気がつくと赤ちゃんは取り出され消えているというとんでもない状態に。ここはどこ。私の赤ちゃんはどこ。
Mothers マザーズ

胎児略奪事件です。お腹の大きな若奥さんが拉致され胎児を取り出されたあげく妙な工場のようなところにポイされます。これはひどい。
気がつくと同じ目に遭った他の若奥さんもちらほら。帝王切開され我が子を奪われた可愛い若奥さんたちが怪しい工場の謎を追います。

・・・・・。えっとですね。

いわゆる、B級っぽいといいますか、たくさん作られては埋もれていくシチュエーション・スリラーのひとつでしょうか。オーストラリアの新鋭(かもしれない)ジェームズ・ラビッツという方が監督・脚本でございます。
映像の感じや、随所のシークエンスは割と悪くないです。いわゆる、この手のホラーっぽいショッキング・スリラーのいろんなテイストをごちゃ混ぜに拝借しておられます。筋立て自体はリアルさを損なわないように頑張ってますし、B級居直りのギャグに逃げたりはしません。一所懸命さが伝わります。話もしゃんとしております。ラストシーンまでちゃんと見せますよ。
この手の映画にあまり慣れていない方は最後のほうで「おおっ」って思うかもしれません。
そういう展開も含め、この手の話に欠かせないお約束の展開や人物なんかも出てきて親しみがあります。

ただし、いつかどこかで観たようなシークエンスの連続と、話の深刻さの割に奥様たちの行動が活動的で釣り合っていない点が多くの人に物足りなさを感じさせるかもしれません。
演出は比較的退屈で、見せ場を見せきれないというか、ただ撮ったというか、少々まどろっこしいところもあります。もしかしたら文学的に撮りたかったのかもしれません。それが上手くいったかどうかはともかく、ちょっと変な感じはします。真っ当なホラーなのか「なんじゃこれは」と呆れる作品なのか、その判断は観る人の優しさにかかっております。

そんなことより「Mothers」、原題「ザ・クリニック」でありますが「マザーズ」と名付けたくもなるような母親たちの活躍が中心です。母親というとちょっとイメージが違いますね。やっぱ新妻とか若奥さんとか、そんな言葉が似合います。
可愛らしい若奥様たちが一所懸命ドタバタする映画として楽しむのが「Mothers マザーズ」の秘訣。
いやほんとに皆さん可愛いです。主人公もモデルさんみたいに美女だし、他の奥さんもかわいらしいです。美女設定でない奥さんですら可愛いです。ていうか誰でも可愛いです。若奥さん最高っ。・・・すいません、若干取り乱しました。

褒める部分が少しあって、いろんなテイストが散りばめられていて、でもちょっと物足りなくて、時間の無駄で、けど真面目に貶すと野暮すぎるみたいな、こういう映画もたまにはいいんじゃないでしょうか。

最後にちょっと追記しておきますが、私はこの映画好きですよ。

 

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