ラスト・エクソシズム

The Last Exorcism
饒舌とトリックの偽悪魔払いを続けてきた神父が「もうこんなことは最後にしよう」と、撮影クルーを招きネタ暴露のドキュメンタリーを製作します。映画「ラスト・エクソシズム」は製作にイーライ・ロスの名があるのでこれは観ておかねばなりません。
ラスト・エクソシズム

最早今時POVによるドキュメンタリー風作品自体には目新しさはあまりありません。この作品、あえてドキュメンタリー仕立てのPOVにする必要がどれほどあったのかなかったのか微妙なところですが、逆に嫌みもありませんで、だからどうでもいいことですね。とにかく、「ラスト・エクソシズム」はドキュメンタリーフィルムという設定のPOVによる作品です。

饒舌な営業マン風神父です。偽の悪魔払いで信者を騙くらかしてきたわけですが、騙すと言ってもさほど悪意があるわけでもなく、いわばプラシーボ効果で実際に治療したりできているわけです。ですがまあ悪巧みには違いありません。心底悪人でないこの神父はもうこんな詐欺師のようなことから足を洗おうと決意し、偽悪魔払いのトリックをカメラの前でお見せしましょうとドキュメンタリー映画のクルーを呼んで撮影開始。最後の悪魔払いの依頼主を適当に選んで、現地へ赴きます。

娘に悪魔が取り憑いたと信じ込んでいる田舎の依頼主の元へ到着したクルーは、依頼主に撮影の許可を得て、それからトリックによる偽の悪魔払いを執り行います。最初は上手くいったと思われたのですが、娘は完治しておらずむしろ悪化の兆し。具合の悪いことになってきます。

というわけでこの「ラスト・エクソシズム」は、エクソシスト物のパロディ的な要素と、本気の悪魔モノホラーを両立させたなかなか面白い着眼点の映画となっております。

神父は現代的な人間で悪魔など信じておらず、悪魔憑きは精神障害だと思っているのでそれの治療をすれば済むと考えており、実際本作のストーリーは「悪魔かな?いや、思春期の精神障害かな?」っていう流れで進みます。精神分析ミステリーのテイストで進むストーリーは馬鹿馬鹿しさが適度に押さえられておりいい感じですよ。ちょっと乱暴なストーリー展開もありますが、お愛想として楽しみましょう。

悪魔憑きの少女を演じたアシュリー・ベルが無邪気さの残るお嬢ちゃんで、愛嬌もあって演技もがんばってます。IMDbでアシュリー・ベルの写真を見てみると、なんだか似合わない化粧をしておばはんみたいになっちゃった写真が確認できるのすが、映画内ではとっても可愛いです。IMDb | Ashley Bell

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