コングレス未来学会議

「戦場でワルツを」のアリ・フォルマン監督が「惑星ソラリス」の原作でも名高いスタニスワフ・レムの原作を映画化。実写とアニメで描く幻想SF。

ロブスター

「籠の中の乙女」のヨルゴス・ランティモス監督2015年の映画「ロブスター」は有名スター共演の英語ドラマでジャンル不詳の偏執狂的批判的ニュータイプニューウェーブSFディザスターラブロマンス行動心理学ナンセンスコメディの怪作にして傑作。地獄とギャグで逆接的愛の証と生きる意味。

ムーン・ウォーカーズ

1969年。月面着陸失敗の保険としてスタンリー・キューブリックに偽物を作らせようとイギリスへ交渉に向かうCIA諜報員(ロン・パールマン)が偽プロデューサー(ルパート・グリント)に一杯食わされます。偽の月面着陸をでっち上げる映画人たちのドタバタとラリリ。コメディバイオレンスサイケデリックドラッグヒッピームービー「ムーン・ウォーカーズ」は予想外に面白くてすばらしくてわりと大当たり。

ネスト(Musarañas)

広場恐怖症で閉じこもっている姉と、姉に厳しく監視されている妹が住むアパートの一室。ある日玄関先で倒れている男を助け招き入れたことから始まる恐怖の時間。アレックス・デ・ラ・イグレシア製作のサイコ・スリラー。

消えた声が、その名を呼ぶ

ファティ・アキンが三部作の最終章との位置づけで描くアルメニア人虐殺をベースにした旅の男の物語。5カ国に渡るロケ、フィルム撮影、7年にわたる歳月をかけて完成したという気合いの一本。

ボヴァリー夫人とパン屋

文芸派の田舎のパン屋が「ボヴァリー夫人」のエマとお隣のイギリス人奥さんジェマを同一視して妄想膨らませるというコミカルなドラマ。ファブリス・ルキーニがモノローグとともに観察するお隣夫婦の顛末。これはいい!

ベーゼ・モア

パンクで過激でフェミニスト、作家ヴィルジニー・デパントが友人のポルノ女優と共に撮りあげた2000年の問題作。姦って奪って殺して旅する女二人の珍道中。

さらば、愛の言葉よ

ジャン=リュック・ゴダールの「さらば、愛の言葉よ」は言葉と音と映像の洪水で、もうこれがあれば3D映画は他にいらないんじゃないかという徹底的3Dでカッコ良さも爆発、2014年の映画界の奇跡にしてぶっ飛び映画史上に燦然と輝く映画の力と魔力。

アンジェリカの微笑み

マノエル・ド・オリヴェイラ監督2010年の「アンジェリカの微笑み」は小さな町で死者に魅せられた青年を描く幻想的な物語。彼が取り憑かれたのは美女なのか歴史なのか。

永遠の語らい

歴史学者の女性が幼い娘とふたりで船旅をします。飛行士である夫とインドで落ち合うためですが、いい機会だからゆっくり各地を回り知見を広めようとポルトガルから地中海の国々を巡るのです。
 世界最高齢の映画監督マノエル・ド・オリヴィエラが放つ驚異の知性派ロードムービー「永遠(とわ)の語らい」を観て歴史の果てまで持って行かれ、腰が抜けました。

最後の賭け

若い女ベティと初老の男ヴィクトールは色仕掛けを使って金を盗む詐欺師のコンビ。次のカモはスイスに集まる歯医者たちだ、っていうんで乗り込みますがベティが打ち合わせにない男とこそこそ遭っております。クロード・シャブロル1997年の「最後の賭け」はコミカルタッチの詐欺師サスペンス劇場。

ブルー・リベンジ

ありそうでなかった斬新特殊な切り口のバイオレンス映画「ブルー・リベンジ」を観た後は、新しさとは何か恐怖とは何か才能とは何かそして友達って何だろうとあれこれ渦巻いて予期せず良い映画観た心底いいの観たほんと良かったとわりと絶賛。