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「ハイテンション」のアレクサンドル・アジャ製作・脚本による地下駐車場OL閉じ込めホラー・サスペンス。

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もしかしたら「ハイテンション」以来、フレンチホラーって言われて持て囃され出したのかもしれません。アメリカのホラーと比較して、1.真面目に恐怖を描く 2.残虐描写も真面目に描く 3.主人公は女性である 4.フランス映画らしさを損なわずじっとりした世界 などと特徴づけられたフレンチホラー、それを特徴付けた最初の人がアジャ監督かもしれません。違うかもしれませんのでつっこまないで。

そのおかげかどうか、アレクサンドル・アジャ監督は一躍スターダムへ。それがホラーファンにとって良いことかどうかはわかりませんが、この「P2」はそんなアジャ監督が原案・脚本・製作に関わってフランク・カルフンに監督させたという調子こいた過渡期かなと思わせる作品。資本もアメリカです。米国映画であるところのフレンチホラーテイスト、どう出るでしょう。

なかなか面白い出来でした。

OLが残業しすぎて遅くなり、誰もいない地下駐車場に閉じ込められて大変恐ろしい目に遭うというお話です。

フレンチホラーのテイストはあまり感じません。ねちっこい犯人や吃驚仰天の残虐殺戮にはフレンチの威厳を感じますし、OLの怖さの表現も、お笑いに逃げずに真っ当に描きます。女性がこの映画を見ると人気のない駐車場が怖くなりますよきっと。

興味深いのは主人公女性の設定です。モダンな高層ビルで働くエリートという米国トレンディドラマ的映画でよくある勝ち組設定ですが、出身が田舎で素朴なところがあってじゃじゃ馬という付加価値が付いています。このじゃじゃ馬部分が後半の活劇の元になっていて、そこらあたりがアメリカ映画っぽく感じるところでした。ただ、よくあるアメリカ映画と違って、コーエン兄弟やサム・ライミなどのニュータイプアメリカ映画人を連想させます。この映画のずっと後に作られたサム・ライミの「スペル」の主人公女性とちょっと被りますね。勝ち組エリートだけど素朴で田舎者というアメリカ人庶民が食い付きやすい良いキャラクター設定は昨今のトレンドでしょうか。

2009.02.08

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