ペットセメタリー

Pet Sematary
主人公たちのエリート一家が田舎に越してきますが、田舎なのにトラックが走る国道沿いだったとはこりゃ不覚。国道で撥ねられて死んだペットたちのお墓ペットセメタリーもすぐ傍にあったりして、チビ助がいる家族なのにこんな場所では心配です。
ペットセメタリー

「ペットセメタリー」というタイトルについて面白い話が書いてありました。
原題は「Pet Sematary」で、これは霊園「Semetary」を子供がスペルミスして書いたという設定をそのままタイトルにしたんですって。だからこの映画のタイトルは正しくは「ペットセマタリー」であると。
ま、それはそうなんでしょうけど、一応日本公開時に「ペットセメタリー」という邦題が付きましたし、巷には酷い邦題が溢れかえっているので、サとメの違いくらい些細なことですよね。
でも原作本は「ペットセマタリー」映画は「ペットセメタリー」ということでちょっとだけややこしいことになっております。

さてそういうわけで国道沿いに越してきた一家ですが交通事故には気をつけましょう。この映画で何より怖かったのはチビ助の傍をトラックが轟音響かせて通り過ぎるシーンです。あれは心臓に悪い。

スティーブン・キングが鳴り物入りで発表した原作、それに自身が脚本を書いたということで、なかなかこれは面白い物語です。どんどん展開するし、びっくりするし可哀想だし酷いしドキドキするし、あーってなるし、うえーってなるし、いやはや、さすがですね。原作は未読ですがこれは原作面白そうです。

キング映画ファンにはちょっとごめんなさいですが、キングさんはやっぱり小説が面白いです。映画になると一部を除いて大抵その、あの、えっと、そう、原作の力をなかなか映像が越えられないんですね。
もの凄く越えた「シャイニング」にはキングさんカンカンだったそうですが。

本作、面白いんですが、この89年の映画を今ここで絶賛するかというと、それは微妙です。物語的にはかなり面白くて今でも色褪せない良い出来映えなんですが、はっきりいうと演出がちょっと・・・。
ホラーだからそれも仕方ない部分もあります。色んな技法が年々出現したり、撮り方に時代のブームというものもありますから、20年以上前の映画を今の尺度で観てはいけません。

もしかしたらこの物語なら徹底的に文芸映画的に撮っていたらとてつもない歴史的映画になっていたかもしれないとか思っています。

2009.04.21

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