天使が消えた街

イタリアで起きた英国人留学生殺人事件を映画化しようとする監督がイタリア入りして取材します。どのように映画化しよう。悶々とする映画監督の苦悩を描くマイケル・ウィンターボトム監督「天使が消えた街」は監督の私小説的作品。それと「イタリアは呼んでいる」の続きね。

グッドナイト・マミー

郊外の大きな家に暮らす母親と双子の息子。母親は手術後のようで包帯ぐるぐる巻き、双子は外でよく遊び、家では厳しくしつけられておりまして・・・。包帯ママと双子たちのソリッド・シチュエーション・ニュータイプ・アート系・家庭内ホラー・スリラー。とことん恐ろしいです。

マジカル・ガール

新鋭カルロス・ベルムトの映画「マジカル・ガール」はオタク世代のニュータイプ・ノワールにして哀れを誘う踏み外し系人間模様にして新たなスパニッシュムービーの一つの境地。

チャイルド44 森に消えた子供たち

1950年代のソ連を舞台にした連続殺人のミステリースリラー。子供が犠牲になる猟奇連続殺人事件と揉み消しにかかる国家権力、元孤児で国家保安省エリートのレオ(トム・ハーディ)が事件や国家に対峙します。トム・ロブ・スミス「チャイルド44」の映画化。

イタリアは呼んでいる

だらだらした会話、おっさんの冗談、しつこい物真似に乗せて美味しい料理と素敵なホテル、美しい景色を堪能する男二人のイタリアグルメ旅行「イタリアは呼んでいる」はマイケル・ウィンターボトム監督の虚実入り交じったコミカル奇妙な作品。

靴職人と魔法のミシン

下町の靴修理職人が先祖伝来のミシンを使って靴の修理をして試しに履いてみたところ靴の持ち主に変身してしまうという、童話のようなファンタジックコメディ。「扉をたたく人」のトム・マッカーシー監督作品というのできっとただ事ではないはずです。

ハッピー・ボイス・キラー

動物との会話、猟奇殺人、終わった町、面白い人々やお店。マルジャン・サトラピが監督を引き受けたコミカルホラースリラー「ハッピー・ボイス・キラー」は個性的な一本で、映画製作におけるひとつの大勝利。

ピエロがお前を嘲笑う

殺人事件に関与すると疑われているハッキング犯罪グループの一員ベンヤミンが警察に出頭し自白を始めます。徐々に明らかになる事件の全容。翻弄系トリッキー系どんでん返し系若年層向け系ゲーム系クライムサスペンス「ピエロがお前を嘲笑う」で心地よく騙されてね。

消えた声が、その名を呼ぶ

ファティ・アキンが三部作の最終章との位置づけで描くアルメニア人虐殺をベースにした旅の男の物語。5カ国に渡るロケ、フィルム撮影、7年にわたる歳月をかけて完成したという気合いの一本。

ボヴァリー夫人とパン屋

文芸派の田舎のパン屋が「ボヴァリー夫人」のエマとお隣のイギリス人奥さんジェマを同一視して妄想膨らませるというコミカルなドラマ。ファブリス・ルキーニがモノローグとともに観察するお隣夫婦の顛末。これはいい!

V/H/S ファイナル・インパクト

手持ちカメラ視点(POV)によるホラー系オムニバス「V/H/S」シリーズの三作目。「モンスター」のジャスティン・ベンソンとアーロン・ムーアヘッド、ジワジワ系監督ナチョ・ビガロンドが参加しているので観ないわけにはいかない本作ですが、パート3の悪夢にうなされる割とどうでもいい1本。

さらば、愛の言葉よ

ジャン=リュック・ゴダールの「さらば、愛の言葉よ」は言葉と音と映像の洪水で、もうこれがあれば3D映画は他にいらないんじゃないかという徹底的3Dでカッコ良さも爆発、2014年の映画界の奇跡にしてぶっ飛び映画史上に燦然と輝く映画の力と魔力。

イット・フォローズ

感染者にしか見えない「それ」がじわじわと追ってくるという悪夢っぽいホラー要素に性と青春要素を絡めた現代的なニュータイプ青春ホラー映画にて大ヒットの2014年「イット・フォローズ」で甘酸っぱい恋と恐怖をご堪能。