E/T エクストラ テレストリアル

Extraterrestrial

コリン・ミニハン監督のSFホラーです。内容はオーソドックスな宇宙人キャトルミューティレーションもの。空飛ぶ円盤に乗った宇宙人にさらわれるやつです。

E/T エクストラ テレストリアル

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コリン・ミニハンの新しい作品「デーモン・インサイド」が大層おもしろかったのでSFホラーの「エクストラ テレストリアル」はどうなのか、気になる人もおられましょう。いませんか。いるはずです。主人公は「サンズ・オブ・ザ・デッド」でも「デーモン・インサイド」でもがんばったコリン・ミニハン映画常連のブリタニー・アレンですし、SFっぽいけど大丈夫なのかと心配されている人もおられましょう。いませんか。いるはずです。

「エクストラ テレストリアル」は2015年の映画ですが、ぶっちゃけ遠慮なく言いますけどとても2015年にもなって作られるような作品とは思えません。古くさいです。何が古くさいかというと、まずプロットです。全体のストーリーの流れですが、これがまあまあ何の新しさも個性も感じられません。ロズウェル事件など飽きが来てるようなネタそのままのお話です。謎の失踪、謎の家畜殺害、若者たちの田舎の別荘、円盤墜落、宇宙人見つけた、襲われた、連れ去られた、帰ってきた、米軍は隠蔽してる!・・・何か新しいアイデアありましたか?何もありません。宇宙人や円盤のデザインは?何の捻りもない皆さんがよく知っている宇宙人の姿です。

もしかして好意的に見たら、捻りのない宇宙人や円盤のデザインは一周回ったマニアが面白がるかもしれません。つまりわざとずっこけるレベルの当たり前デザインで作ったぞと。そういうのもあるかもしれませんがよくわかりません。

まるで40年前の小学生向け宇宙オカルト本の内容そのままの懐かしくさえあるデザインやストーリーのプロットです。いや、プロットの古くささはいいでしょう。ホラーだって「怖い現象起きました悪魔または悪魔みたいな殺人鬼でした対決しました終わり」みたいなオーソドックスな流れがベースにあったりしますからね、捻りのないプロットの中で映画が輝くのは細部です。で、この「E/T」の細部はどうなのか。コリン・ミニハンの魅力のすべてはその細部にあります。

さて細部ですがこれが期待外れだったのが大きいです。オープニング付近は良い感じです。マリファナが生い茂ったとなりのおじさん登場シーンも良い感じです。ひよこのTシャツもとてもいいです。ですがそこまででした。わずかなコリン・ミニハン流の洒落っ気があるシーンは数えるほどしかなく、そこがコリン・ミニハンファンとしては少し物足りないと。ファンとして修行が足りませんか?

脚本をコリン・ミニハンが書いていないということも関係あるのかな。全体に細部は自動化されたSFジュブナイル路線で、若年層向けの単純化されたものです。大人が見てもちょっと退屈なだけです。最後のほうに至っては彼氏が彼女を守って自己犠牲シーンとかあって「君は助かれ僕が守るさあ来やがれ」とかもう見てらんないです。

シナリオ上の不手際も目立ちます。例えば唐突に宇宙人が保安官を操って惨劇をひきおこしたりします。後にも先にも人間を操るとかそんな設定はシナリオ進行上も出てきませんし完全に要らないシーンで保安官を殺すためだけの取って付けたシナリオです。そんでもって宇宙人がじわわわ〜と手をかざして人間を操るとか、よくまあそんな子供だまし戦隊ヒーローテレビドラマでも今時やらないネタを恥ずかしげもなく出してくるなと呆れますね。でもきっとこの映画の反省会では監督も脚本家もこの部分は反省していると思いますので傷口に塩を塗るようなことはこれ以上避けたいと思います。

という、そんなこんなで目新しさも個性もあまり感じないごく普通の宇宙人侵略ホラー映画でした。この映画の名誉のために言っておきますけど、決してダメ映画ではありません。ちゃんと作られていて一定水準を保ってるし、こういう映画が好きな人がいても不思議じゃないし出来映えに問題なんかありません。コリン・ミニハンに期待してるとハズレ感に満ちてしまいますけど、それだけのことですので酷い駄作とかいい加減な映画ではないのでそのへん誤解なきよう。

というわけでコリン・ミニハンはおもしろ大傑作も作りますがこのようにどうでもいい映画も作ります。そのムラが面白くて、ついつい追っかけてしまうという、気の抜けた感想文ということで流し読みで済ませてください。懲りずにまたこの監督の映画を紹介します。

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