天国の口、終わりの楽園

Y tu mamá también
若者ふたりと年上美女が「天国の口」ビーチを目指してドライブ。
天国の口、終わりの楽園

2001年公開のメキシコ大ヒット映画。大人へのあと一歩を踏み出そうとするぴちぴち男子ふたりと美女のロードムービー。

いろいろ見聞きしておりますと、妙齢の女性たちがやたらとディエゴ・ルナとガエル・ガルシア・ベルナルに夢中で、「ガエルくん。きゃー」とか「ディエゴく〜ん」とか言いまくってるのが不思議でなりませんでした。今頃になってこの大ヒット映画を観て何となく納得。なるほどなあ、そういうわけでおばはんたちはこのアイドル二人に夢中だったわけなのね。
やっぱり、おっさんもおばはんも皆すけべなのである。

もう10年近く前になるんですね、この作品。
元気印の二人の若者の掛け合いがまったくもって面白いです。気恥ずかしいくらいに身に覚えのある思春期過ぎの馬鹿青年。他人とは思えません。この自然な演技は大したものです。
ガエル・ガルシア・ベルナルはあまり変わっていないですね。相変わらずの馬鹿面でガハガハ言っております。目元だけ男前で口元が馬鹿っぽい彼の独自のキャラクターがすでに完成しております。ディエゴ・ルナはぽっちゃりしていて、独特の味わいは年を取るほどに出てきたんですねえ。

性の手ほどきをする美女マリベル・ヴェルドゥの魅力も捨てがたい。こういう映画を思春期に観てしまったら大変ですよ。羨ましすぎる3人の旅です。
美女マリベル・ヴェルドゥは「ゴヤ」でもほくろを付けた美女を演じていました。

ゴヤ

比較的最近では「パンズ・ラビリンス」でとてもいい役をやってましたね。印象深い女優さんです。1970年生まれですか、そうですか。69年とか70年とかその当たり生まれの女性はいいですね。

ドライブ途中で出会うメキシコ風景や人物も大変いい感じです。ギャグセンスといい、登場人物といい、音声がふと途切れてのナレーションといい、大変ハイセンス。監督の実力が弾けています。

アルフォンソ・キュアロンと言えば、最近ではチャチャチャフィルムズの創設とか「ルドandクルシ」で話題沸騰ですが、監督作品には2006年の「トゥモロー・ワールド」なんて意外な傑作もありますし、ハリー・ポッターも撮ってます。製作作品は聞いてびっくり「パンズ・ラビリンス」以外にも「タブロイド」「リチャード・ニクソン暗殺を企てた男」などがあります。どれもいいですよ。製作者としても大物ですね。

トゥモロー・ワールド タブロイド リチャード・ニクソン暗殺を企てた男

「天国の口、終わりの楽園」は青春映画としても優れていますし、メキシコそのものを堪能も出来るし、さすが名作扱いの貫禄です。個人的にはラストの締めをまとめすぎてあざとい気もしますが、そんなこんなも含めての青春映画なのでしょう。

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コメント - “天国の口、終わりの楽園” への3件の返信

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