「選挙2」の公開6日土曜日から

7月の参院選前に何としても観てもらいたいという想田和弘監督の熱い思いと関係者の努力の結果、7月6日から全国で公開されることになった模様。これ観ないと。これ参院選までに観ないと。日本人なら全員。

昔、全国各地に出張に出ていたんですが、欠かさずやっていたことがあります。
まずはなんと言ってもご当地の美味しい食べ物を出す店を見つけること。落ち着く喫茶店を見つけること、旨いコーヒーがあるかどうか探すこと、などもあります。
もうひとつ大事なのは本屋を巡ることでした。

昔は今みたいな大きなチェーン展開のブックストアなどほとんどなく、本屋と言えば街の本屋でした。
売れ線コーナーを除き、書棚に並んだ本を見れば本屋の仕入れセンスと客がどのような本を好んでいるかということが一目でわかるのでありまして、その土地によって個性があったものです。
つまり本屋の品揃えを見ればご当地の知性が見えます。あるいは政治的思想まで見えます。
どことはいいませんが、ある街に行った時、町中の本屋が政治的プロパガンダに満ちた本ばかり置いていて驚愕したこともあります。
今ではこのような特徴はありません。大手チェーン店やAmazonがありますからね。それにそもそも本を読む人自体が少数派だし、もはや街の本屋に街の知性を代表するような力は備わっていません。

そんなわけで生意気にも若い頃はそうやって街の特徴を掴んだ気になったりしておりまして、下手すりゃ決めつけを行い、最悪軽蔑したり逆に尊敬したりしていたという、もちろん青臭い昔話であります。
でも私は未だに青臭い部分を持っております。

さて「選挙2」です。
何を言おうとしているかというと、これを7月6日に公開する劇場はどこか、選挙の後にずらして上映する劇場はどこか、公開自体しない県は何県かということです。これによって民度が判断できるというと無茶すぎますが、内心ではそういう気持ちもなくはないというのが正直なところなのです。

公開直前、公式サイトで劇場の案内が出ています。参議院選挙までに公開にこぎ着けたいという監督はじめ関係各位の努力が窺えます。いよいよ7月6日から各地でご覧になれます。

選挙2 公式サイト

まず重要なことはもちろん「選挙2」を公開することです。公開しないところもたくさんあります。
だから「上映劇場」のコーナーに名前が挙がっている時点で最初の試練を突破しているのは間違いないのですが、ここで気になるのは上映時期です。

7月6日あるいはせめて13日にみんな頑張って公開を果たしている中、参議院選挙が終わった後で上映を決めている劇場もいくつかあります。
いろんな事情があるのかもしれません。普通の映画なら、早くやるところや遅くやるところがあるのは当たり前です。
しかし「選挙2」の重要性を判っている劇場なら、何があっても選挙前に公開してほしいところでした。敢えて参院選の後に上映をずらす劇場とは何なのか、これについて不信感を実は持っています。

先日、日比谷図書館での「選挙」上映会があって、そのときにある問題が発生しています。
こういうことです。想田氏のブログに詳しく書かれています。

日比谷図書館での『選挙』上映が一時中止された件について

公開質問状と上映後トークへの参加要請、そして抗議文

千代田区の見解に対する僕の疑問と見解

一連の出来事を知り、ふにゃふにゃの無責任体質や責任者不在のキモい自主規制、空気か何か知らんがファシズム的空気に支配された厭らしい対応などに虫唾が走りまくったのですが、この事件をきっかけに「選挙2」の上映予定に関する勘ぐりをする羽目になってしまったんですねえ。

いらぬ勘ぐりですよ。あらかじめ言っときますが。想像。妄想。勘ぐりです。推理ですらありませんから。

つまり例えば我が地元のある映画館は、最初「選挙2」は「7月の未定」が公開予定の状態でした。しかし、ある時気づくと、7月の上映予定からすーっと外されてるんですね。今は上映日時完全不明です。サイトを見ても後ろの「未定」コーナーに飛ばされています。
はて。夏に上映予定があったものが何故後ろへ飛んで行ってしまったんでしょう。何か事情があったんでしょうか。
完全に妄想なのですが、日比谷での事件がどうしても頭をよぎります。

「なんとなく空気を読んで」選挙後にずらしたのか、それとなく誰それさんから「後ろにずらしたほうが良くない?」と言われたか、「お洒落劇場を気取ってるんだから政治の話はふふふーんとずらしておきましょ」とか、そんなやりとりの妄想が浮かんでは消え浮かんでは消え、何か怪しい出来事があったのではないかと悪い考えがどうしても消えません。ちょっと妄想が過ぎて病気の症状みたいですね、わし。

狂人の戯言なのでそういう話はもういいとして、逆に7月6日からきっちり公開してくれる素敵な劇場に注目しましょう。

東京は大都会なので当然7月6日からです。シアター・イメージフォーラムです。
大阪も都会ですが頑張っているのは都会かどうかは無関係であるところの第七藝術劇場です。ここは常々いい映画をいいタイミングでやっておられます。講演会の主催やイベントにも積極的。前は小出先生の講演もありました。今回、想田監督も来られるそうです。

石川県シネモンド、大分県シネマ5、沖縄県桜坂劇場には喝采を。きっちり7月6日からです。この三県のそれぞれ劇場と劇場に出向くお客さんには敬意を表したいと思います。日本が誇る高民度三県と言い切ります。

次いで7月13日からの公開を予定しているのは広島県シネマ尾道横川シネマのふたつ、愛媛県シネマルナティック、福岡県KBCシネマです。
そしてちょっと後で知りましたので追記しておきます。宮城県チネラヴィータです。

素晴らしい県とその劇場に拍手。

東京、大阪、石川、大分、沖縄、そして広島、愛媛、福岡、宮城とその近隣の皆さんは是非とも参院選までに「選挙2」を堪能してください。
選挙後になりますが愛知、兵庫、富山、山形などでも上映されます。
その他、公開劇場の予定は公式サイトでご確認ください。

「選挙」をまだ観ていない人はレンタルもありますので観ておくのがいいかもしれません。MovieBooの感想文はこっちです>選挙

追記。「選挙2」の感想文も書きましたのでよかったら読んでみてください。選挙結果は過去のことなので自明と思って書いてしまいました。ネタバレしてるとも言えますのでお気をつけ。

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