ゼロの未来
長く公開を待ち望んでいたテリー・ギリアム「The Zero Theorem」が突然「ゼロの未来」という邦題で公開されることになりまして焦りました。
長く公開を待ち望んでいたテリー・ギリアム「The Zero Theorem」が突然「ゼロの未来」という邦題で公開されることになりまして焦りました。
1954年、溝口健二監督の「山椒大夫」です。森鴎外の小説を脚色して映画化、でも元はといえば説話「さんせう太夫」つまりお子さんにも馴染みの「安寿と厨子王」です。映像美の極致と言っていいでしょう。
シングルマザーのジェスはヨットセーリングに誘われて参加、男女6人がが乗る船が海へ出たところで天候が悪化し遭難、そこへ通りかかった大型船舶、やれ助かったと乗り込むが、人っ子ひとり見当たらない、乗組員はいないかと、船内探索してますと、袋を被った殺人鬼、出た出た出たーと大あらわ。で、そういう話ですがそういう話じゃありません。無間地獄の哀しく辛い物語。
家族旅行中にスマトラ島沖地震による大津波に遭ってしまった家族のドラマです。監督がJ・A・バヨナと聞き何が何でも観なければと観た「インポッシブル」は並みのファミリー映画とは訳が違います。
内田けんじ監督の自主制作による実質的デビュー作。彼女に振られて人生の希望を見失った男が友人宅で妙な薬を飲んだあとに気を失い、その間に自分が何をしたのか記憶にない。巻き込まれる事件と顛末。
フランスでかつて有名だったプロデューサーのジョアキム(マチュー・アマルリック)が今ではアメリカでニュー・バーレスクのショーをプロデュースしておりまして、その彼がショーガールたちを引き連れて祖国フランスでのツアーを開始しています。
移民が多く暮らす港町の港湾労働者として長年働いてきた61歳スリマーヌは、労働時間を半分に減らすか解雇と宣告されてしまいます。アラブ移民の家族の物語。これはすごい。これは凄いです。
歪んだ資本主義の末路である全体主義的管理社会の歪をスタイリッシュに綴る近未来SF。
ウェス・アンダーソン節全開の「グランド・ブダペスト・ホテル」は激動を駆け抜けるホテルマンの歴史と愛と知性のミステリーで理想の人間ファンタジー。
何にもない荒野で無意味な強制労働をさせられている罪人たちの餓えと絶望。
Ottoは逆さから読んでもOtto、Anaも同じく逆さからでもAna。
1977年軍事政権がクーデターを起こして政権を取った直後の頃のアルゼンチン、登場するのはちびっ子アンドレス8歳です。病院勤務の素敵な母と楽しく暮らしております。しかし悲劇が起き、それを境にアンドレスの世界が変わります。彼を取り巻く世界とその住人を見つめるアンドレスの瞳に震えが止まらない。
ジム・ジャームッシュ2013年新作映画は珍しくも吸血鬼のお話。でも「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」の吸血鬼は音楽家で文学者で哲学者で詩人のボヘミアンたち。文化と社会に言及し、洒落と知性に満ちた理想世界のファンタジーを見せてくれる最高の一本。
時代や国が異なる6つのエピソードを同時に描く宇宙的規模のSFヒューマニズム叙事詩。時代や国が異なるそれぞれのお話同士がどこか何か繋がっているという、輪廻というか宿命というか、どことなく大袈裟で面倒臭そうに見える「クラウドアトラス」ですが実に見応えのある大作。トム・ティクヴァが監督やっているパートもあります。
ミヒャエル・ハネケ監督2003年の「タイム・オブ・ザ・ウルフ」はオールスター共演でお届けする絶望世界の人々。