熱狂はエル・パオに達す

La Fièvre monte à El Pao
熱狂はエル・パオに達す

ルイス・ブニュエルのメキシコ時代の作品。

熱狂はエル・パオに達す

後期の作品が好きなのに、以前の作品をあまり見ていない監督の一人です。
特にメキシコ時代の映画は歴史として知っているだけで観たことがありませんでした。
で、このカッコいい邦題が昔から気になっていたので観てみました。
リストに入れとくだけで勝手に送ってくる何という便利な時代。

ジェラール・フィリップの遺作だそうです。テンポのいい社会派&ラブ&サスペンス。社会派背景はあくまでも背景。あくまでもスマートに物語りが進行します。映像もカッコいいです。出てくる人も皆味わい深いです。子供の感想文のようです。

first appearance 2010.02.26

熱狂はエル・パオに達す

あまりにも稚拙なレビューに恐れをなして追記です。

ルイス・ブニュエルと言えばパリでの助監督時代からのダリやロルカとの交流、アンドレ・ブルトンのシュルレアリズム運動への参加で歴史的人物ですが、「アンダルシアの犬」の後の「黄金時代」と、スペインに戻って撮った「糧なき土地」でファシストどもの愛国心を逆撫でしてついにはフランコ政権下で指名手配されるまでになるんですね。
仲良しだったダリは「フランコを支持する」とか、わけのわからないことを言ったりレーニンを茶化したりしてシュルレアリズム運動から除名されたりしますが、そのうちスペイン内乱が勃発、ブニュエルは米国に渡りニューヨーク近代美術館の仕事に付くものの、またしても変な人ダリが「ブニュエルは無神論者だ」と書いたものだから失職してしまうという災難に見舞われます。「我が秘められた生涯」は昔読んだけどそんな一節覚えていませんでした。wikiに書いてあった。覚えてないなら読んだ価値ないですね。

さてハリウッドのあとブニュエルはメキシコに移ります。うわさの「メキシコ時代」です。コメディから社会主義リアリズムから色んな映画を量産して評価されたり受賞したりしています。
メキシコの土地柄がそうさせたのか何なのか、メキシコ時代は面白そうな映画が沢山あります。「忘れられた人々」「嵐が丘」「エル」「幻影は市電に乗って旅をする」などなど、タイトル見るだけで面白そうではありませんか。

wikiによると、フランコ政権のときにスペインに招かれて映画を撮っています。あれ?指名手配されるほど嫌われているのではなかったのか。まあ、いつの世の暴君も芸術には甘いものです。
しかし他の亡命した文化人や芸術家からは非難囂々だったそうな。ピカソは「フランコ政権が続く限りスペインには戻らない」と宣言してそれを守ったそうですから。

63年以降にはフランスに招かれてこれまた素晴らしい映画を作るようになります。「昼顔」や「銀河」ですね。「銀河」は滅茶苦茶面白いですよね。あれはかなりすごい映画ですね。
その後、晩年と言っていい70年代半ばから後半、私にも幸運のリアルタイム映画がやってきます。遺作「欲望のあいまいな対象」は日本での公開が80年代と遅く、そのおかげでスクリーンで観ることができた希少な作品でした。ついでに「ブルジョワジーの密かな愉しみ」も劇場でかかったのでこれもラッキー。
ついに餓鬼の頃からの憧れだった歴史的人物の作品に触れることが出来て感動するやら興奮するやら大変でした。83年に亡くなって直後のことで、存命中でなかったことが残念でしたが。
そういえば83年は別の誰かも確か亡くなってましたね。ピカソはもちょっと前だしダリはもっと後だしキリコだったかなミロだったかな。
ミロでした。

というわけでブニュエルのことを書いているのか自分の好きな人たちのことを書いているのかわからなくなってきたのでこれにて御免ください。

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