未来の食卓

Nos Enfants Nous Accuseront
学校給食をすべてオーガニックに切り替えようと取り組む南仏の小さな村。
未来の食卓

観る前は、オーガニックへの切り替えにチャレンジしていく様を描く波瀾万丈のドキュメンタリーかなと思っていましたが、そういうドラマチックなものではなくて、比較的淡々とオーガニック給食にまつわる人々を描く素朴な映画でした。うん。そのほうがいい。
だから厭味もなく、力を入れることなく自然に観賞できます。

いやしかし、おいしそうじゃありませんか。おいしそうに食べている子どもの姿はいいですね。おいしいが一番です。そして楽しそうです。

偉大な食文化を持つフランスにしてこの動き、日本人からすれば「当たり前でしょうが・・・」という部分もありますが、そうはいうものの日本の食も実はかなり危ういところに追い込まれておりますよ。

食の格差といいましょうか、意識の高低は同じ国内でも想像を絶する有様だと思います。
ヘタレ牛や遺伝子組み換え野菜、水銀魚にマーガリン、そういう猛毒を平気で口にしているわけです、たくさんの人が。牛乳やショートニング漬けの大腸癌予備軍、肝硬変人間たちが「煙草は身体に悪い」とか言っちゃう知識破綻の現状、誰もが正しさを求め誰にも正しさが判らない難しい時代です。

オーガニック給食は多くの難題の中でもとりわけ基本中の基本を実践する最低限の括り、良い試みだと思われます。なんせほら、おいしくて楽しいのですからね。やはりそれに尽きますね。

学校給食はとりわけ重要です。心と体の洗脳はまず子どもから。ほんとですよね。

フランスは農業国で農作物を輸出するほど大量に作っている国です。極端から極端まで、というか多様性があるんですね。面白い国ですね。

「いのちの食べ方」とセットで観るといいかもしれません。

first appearance 2010.03.12

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