人生、ここにあり!

1980年代ミラノ近郊。精神病の患者たちの組合が自主的に仕事を始めて地域社会との共存を実現していく過程を描いた実話的な物語。

チェンジリング

1920年代ロサンゼルス。電話会社に勤めるシングルマザーのクリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)の息子がちょっと目を離した隙に行方不明に。ちょっと遊びに行ってるだけ?誘拐?家出? 探します。警察にも届けます。だんだんと母は半狂乱。息子はどこ。息子はどこ。

ハーブ&ドロシー

庶民でありながら抜群の審美眼と持ち前の人徳で現代美術の収集を続けてきたヴォーゲル夫妻のドキュメンタリー。
ニューヨークとアート、老夫婦の人生、アーティストと猫。

ブーリン家の姉妹

16世紀のイギリス。娘を国王ヘンリー8世の妾に仕立て上げようとする野心家ブーリン父。別嬪姉妹アンとメアリーが歴史に関わります。愛憎どろどろイギリス王朝一大スキャンダル絵巻。

さあ帰ろう、ペダルをこいで

ブルガリアの近代史を背負う祖父と、共産党政権時代にドイツに移った娘夫婦の子、つまり孫の物語。

華麗なるアリバイ

アガサ・クリスティ原作のミステリー。田舎の屋敷で行われたパーティに集まる面々。その中のひとりモテモテイケメン医は浮気しまくりの多忙な男。彼の浮気相手もパーティに来ています。しかもふたり。綺麗な奥さんと同伴なのに浮気相手も同席する何とも落ち着かないパーティです。

オックスフォード連続殺人

アレックス・デ・ラ・イグレシアがイライジャ・ウッド、ジョン・ハート、レオノール・ワトリングなど大スターを迎えてのミステリー作品を監督。良質ミステリーに仕上げました。

鶏小屋

実話を元にしているという少年の矯正施設で行われた虐待を描いた作品。タイトルから想起されるエログロやショッキングシーンが売りの映画というわけでもありません。

バイオレンス・レイク

カップルがおります。週末綺麗な湖に行こう、君に見せてあげたくて。あら嬉しいわ行きましょう行きましょう。着いた。五月蠅いガキどもがいるな。ほっときましょうよ。ちょっと文句いってやるよ。ほっときましょうって。あっ。何てことを。ぎゃーっ。

PARIS(パリ)

セドリック・クラピッシュ監督2008年の「PARIS(パリ)」はパリで暮らすさまざまな人の日常を切り取る群像劇。ジュリエット・ビノシュ、ロマン・デュリス、メラニー・ロラン、ファブリス・ルキーニを始めいろんな映画でお馴染みの面々が一挙総出演。

悲しみのミルク

南米の貧しい村、年老いた母親を失った娘ファウスタは埋葬費用を稼ぐためメイドの仕事を始めます。苦悩と歌を引き継ぎ心を閉ざした女性ファウスタの物語。バルガス=リョサの姪クラウディア・リョサ監督が放った南米文学マジックリアリズム映画の神髄、極上の逸品。

28週後…

ダニー・ボイルによる大ヒットブリティッシュホラー「28日後…」の続編。監督・脚本はスペイン出身のファン・カルロス・フレナディージョというひと。

4ヶ月、3週と2日

1987年、チャウシェスク大統領による独裁政権下のルーマニアではこういうことが違法であった。ある女性の一日。クリスティアン・ムンジウという監督を知るべきです。

ミスター・ロンリー

「ガンモ」のハーモニー・コリン、「ジュリアン」以来8年ぶりの監督作品。痛くてせつないかも。ほら、そこのバンドや芝居やってる人、アーティストを目指してる人、いつも仲間が集うカフェやバーでたむろってる自称表現者のみなさん、あなたも私も、所詮そっくりさんごっこをやっている社会不適合者の駄目人間なのですよ。

永遠のこどもたち

海辺の孤児院で育ち里親に引き取られたラウラ。30年後、彼女は夫と子供と共にこの地に戻り、閉鎖されていた孤児院を買い取って障害児のための施設を開園しようと進めていた・・・

隣の家の少女

ジャック・ケッチャムが実話に基づいて創作した小説の映画化。両親を亡くして隣家に引き取られた姉妹、姉のメグに心ときめかす少年デヴィット、隣家では姉妹に対して虐待が行われてた・・

魔法にかけられて

「魔法にかけられて」(2007年)はちょっと変わり種のディズニー映画。ミュージカルっぽいセルフ・パロディじみた作品。我らが演技派アイドル「ダウト」のエイミー・アダムスがこんな映画で大活躍。

倫敦から来た男

港の鉄道監視所で夜勤をする男マロワン(ミロスラヴ・クロボット)がある夜目撃する一つの事件。海に落ちた鞄をこそこそと持って帰るとそこには大金が。
目を見張る映像美と芸術的カメラワークで綴るサスペンスフルにしてとんでもなく凄い映画芸術の一つの到達点。

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

一攫千金を狙って油田を狙う幼子を連れた山師の男。カリスマ伝道師と双子の男が絡み、欲望と裏切り、強欲と欺瞞、波乱の人生を歩む男の半生を描いた渾身の叙事詩。

レミーのおいしいレストラン

2007年のピクサーアニメ。なんと人間のシェフたちとネズミのレストラン物語。これは思い切った設定です。この設定で敬遠した人も多いのでは。「カーズ」で車を描いた次の作品は人間とネズミと美味しい料理。

マンデラの名もなき看守

アパルトヘイト体制の下、終身刑を受けていたネルソン・マンデラの監視する任務に就くことになった南アフリカ政府の刑務官ジェイムズ・グレゴリーの記録。

サスペリア・テルザ

イタリア、アメリカ製作によるダリオ・アルジェント師匠のホラー。「サスペリア」「インフェルノ」に続く魔女三部作の完結編と銘打っておりますがもちろん油断してはいけません。

リトル・ランボーズ

「銀河ヒッチハイクガイド」のガース・ジェニングスによるちょっとノスタルジックな少年映画制作物語「リトル・ランボーズ」です。対照的な2人の少年が出会い、ビデオカメラで「ランボー」もどき映画を撮影開始。

そして、私たちは愛に帰る

ドイツで暮らすトルコ系の年老いた父と子、その父が囲う娼婦、トルコで政治活動に身を投じ、国を追われドイツに不法入国してくるその娼婦の娘、一文無しのその娘を匿うドイツ人女学生とその保守的な母親。
ドイツとトルコの社会情勢に影響を受ける3組の親と子の絡み合う物語。愛と喪失、死と再生の旅路。ファティ・アキン監督2007年の名作。

この自由な世界で

移民労働者の職業斡旋業を始めたシングルマザーの奮闘記。彼女の仕事と移民の事情、底辺労働者と底辺自営業者の勘違いとド根性。これが自由な世界に生きる道。ケン・ローチ会心の一撃。

シルビアのいる街で

6年前の恋の街、彼女の面影追い求め、イケメン青年カフェ通い、目に映るのは美女ばかり、恋に恋する情欲を、掻き立てるかの街の顔、路面電車に路地裏に、生活臭に労働に、闊歩しまするシルビアの、まぶしいばかりの後ろ付き。

コレラの時代の愛

ガブリエル・ガルシア=マルケスの同名小説の映画化。内戦とコレラが蔓延る世紀末のコロンビアを駆け抜ける怒濤の50年間。ハビエル・バルデムの怪演がラテン文学の映画化に何をもたらしたか。

コッポラの胡蝶の夢

フランシス・フォード・コッポラ監督が10年ぶりに監督したという「コッポラの胡蝶の夢」はある種の物議を醸した地味目の老人ファンタジー。「若さなき若さ」の映画化。

ウェディング・ベルを鳴らせ!

エミール・クストリッツァ2007年の「ウェディング・ベルを鳴らせ」はノリノリ音楽と田舎の景色とドタバタを堪能する騒々しい映画。騒々しさは一級品。でも油断は禁物。

クスクス粒の秘密

移民が多く暮らす港町の港湾労働者として長年働いてきた61歳スリマーヌは、労働時間を半分に減らすか解雇と宣告されてしまいます。アラブ移民の家族の物語。これはすごい。これは凄いです。

NAKED マン・ハンティング

ガソリンスタンドで財布を盗まれ、山道でいきなり銃撃され、逃げ惑ううちに森で道に迷い、もうどうすりゃいいの、と最悪の状況。正体不明の何者かに森で狙われるホラーテイストスリラー「NAKED マン・ハンティング」を行きがかり上、観ました。

ヴェラの祈り

「父、帰る」のアンドレイ・ズビャギンツェフ監督2007年の「ヴェラの祈り」は圧倒的映像美で綴る文芸状家族のドラマで緻密に描く孤独と愛の夫婦関係でなおかつビックリ仰天サイコスリラーでもあるという意欲作。

パンズ・ラビリンス

スペイン内戦。妊娠中の母親と共に、母親の再婚相手、森の砦に住む残忍な大尉の元へ。少女オフェリアの現実逃避は妖精に導かれて入る森の迷宮・・

インランド・エンパイア

デヴィッド・リンチ渾身の長編。幻想的分裂病的カオスにして複合パズル。緊張と恐怖、不安と悲哀で綴る実験的映画の大傑作。

ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習

カザフスタンのテレビレポーター、ボラットに扮してアメリカに赴き、文化交流と称して人々と出鱈目に接するモキュメンタリー。