熱波

Tabu
2013年の夏に日本で公開していたミゲル・ゴメス監督作品「熱波」はロマンと郷愁が詰まった愛のドラマで痛みがわかる大人の映画。
熱波

「熱波」は夏に絶賛公開していました。夏以降まったく更新していなかったので追いつこうと最近バタバタ更新していますがまだまだです。
夏に更新できなかった最初の理由はライブの準備で忙しかったからですが、そのライブの時にセッション参加していただいた鈴木創士先生がライブの翌日神戸で「熱波」のトークショーに出演されたということもあって、なかなか特別な思い出のある一本です。ライブの翌日はぶっ倒れていたのでトークショーには出向きませんでしたが鈴木先生はどのような話をされたんでしょう。
それが気になるもんだから感想もなかなか書けないという案配です。しかし気にしても仕方がないので軽い調子の感想文で逃げ切りましょう。

さて話題沸騰大絶賛の「熱波」ですが、やはりとてもいい映画でした。
最初は老人の物語から始まり、後に老人の若かりし頃の物語へシフトします。
老人パートではしっとりじっとりの落ち着いた文芸調の美しい映像で、若かりし頃のアフリカパートではサイレント映画の技法を用いたロマンと郷愁溢れる仕上がりになっています。

老人パートは私好みのど真ん中、やや痴呆が入りかけている年配の女性とお隣さんの心優しい女性、メイドさんが絡みます。この人たちの描き方演じ方脚本の魅力は何事でしょうか。淡々としていながら人生を感じさせてくれるとてもよいパートです。

そして若かりし頃のメロドラマはアフリカが舞台です。昔懐かし異郷の地のロマンとまるで映画のような禁断の愛の物語。

サイレント映画の技法についてこないだ「ブランカニエベス」でも書きましたけど、観ている側の想像力が大きく関与するという効果があります。「熱波」でも効果抜群です。
ノスタルジーをくすぐりまくる昔の思い出、しかも遠い異国の地、若さの象徴メロドラマ、音楽、自由、それを表現するサイレントの技法はある年代以上の人間にはずびずびと心に響く最大限の効果を発揮するでしょう。

私は世代的に古き良き映画時代を知りませんし、個人的な好みではメロドラマにあまり思い入れもありません。ですので想像でしかないのですが、この作風この内容この映像にコテンパンに伸される世代の方々ってのがきっといるだろうと思いを馳せます。

メロドラマに思い入れがないと言ってもその他の部分ではやっぱり個人的にビシビシと迫り来ます。老人パートは素晴らしすぎますし、アフリカパートの夢のような一時は至福の映画体験。老人パートがあれほど素晴らしく感じるのもアフリカパートがあるからこそだし、冒頭のシーンとかいろいろ、実は構成的にとても凝っていたりします。
この映画について難しい話を熱く語ることは今更出来ませんが、熱い思いを抱いたのは事実。いい映画観たなー、いい映画観たなーと思えます。後からじわじわ来ます。

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