「スター・ウォーズ」の新シリーズについて感想書こうと思ってましたが大抵のことは世界中のマニアが語っておられるんで放っていました。しかし今日、入院中のキャリー・フィッシャーが亡くなったというニュースに触れたので思わず何か一言と思って。
「スター・ウォーズ」は私個人にとって思い出深く感謝している映画です。というのも「スター・ウォーズ」の大ヒットによってSF映画大ブームとなり、その中で「2001年宇宙の旅」も再び評価され噂になり、大きなスクリーンで再上映の運びとなったからです。
「10年ぶりに公開!」とかってポスターに書いてありましたから1978年あたりのことですね。地元一番の大きな映画館で「2001年宇宙の旅」を堪能して目眩を起こしかけました。この体験はとても貴重でした。
もう一本「未知との遭遇」が公開されたのも確か近い時期ですね。「スター・ウォーズ」のファンタジー感に当時はあまり乗り切れなかったんですが時代を代表する革新的な映画だとは思っていました。
最初は1本で完結してると思っていた「スター・ウォーズ」はシリーズ化され、さらにシリーズ化され、さらにシリーズ化されました。当初から「9部構成」などとぶっこいていましたから、それを実現していく方向に強い力が働いているのは間違いなさそうです。
マニア以外お断りみたいな「スタートレック」にいまいち乗り切れず「スター・ウォーズ」はマニアのものじゃなく大衆のヒット映画・・・と思っていたのは完全に間違いで、ふと気づくとスタートレックなどものともしないスターウォーズマニアだらけの世の中になってしまいついて行くことはできませんが、それでも観たらきっと楽しいからと「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を観たんです。
今回のはエピソード7だそうですが、最初の1〜3があって、次の4〜6があって、ぐるぐる輪廻の物語が完結したさらにその先、しかもジョージ・ルーカスも関わっていない新シリーズということで正直特に何の期待もしていませんでした。
最初の「スター・ウォーズ」の面白さのうち半分以上が斬新さにありました。見たことない映画でした。最初は斬新でもそれがシリーズ化するとお約束になります。それはそれでいいんですが、エピソード7で仕切り直しということで、普通に考えれば斬新さに期待します。人によってさまざまでしょうけど「こんな映画観たことない!」っていうのが「スター・ウォーズ」の一番の特徴でした。
実際に作られたエピソード7はどうだったかというと斬新さは全くなく、どっちかというと最初の「スター・ウォーズ」のリメイクというかバージョンアップというかそんな感じでした。「もう一回『1』みたいな感じでやり直そう」って印象です。
作った人も観る人もスターウォーズが大好きですからこうなることは予想できます。1作目へのオマージュたっぷり、さらに加えて1作目の人たちが復帰して活躍する懐かしい人には泪ちょちょぎれのノスタルジーを刺激する同窓会みたいな仕上がりです。つまり凄く保守的でした。
でも観てる間はそりゃあ面白いです。保守的なことに文句があるわけではありません。そう思っただけです。
レイア姫を演じたキャリー・フィッシャーは「スター・ウォーズ」シリーズの後、ドラッグに溺れたこともあるそうです。キャリー・フィッシャーにしろマーク・ハミルにしろ、確かに『スター・ウォーズ』後に良い映画に恵まれたとは言い難いですよね。私もそれがずっと気になっていました。ハリソン・フォードひとりがスターになりましたね。
そういやハリソン・フォードが大スターになったころに読んだ話ですが、この大スターはスター・ウォーズについてインタビューで触れることを禁止するお達しを出していたことがあるそうです。それを読んで一発でハリソン・フォードが嫌いになり「お前は誰のおかげでスターになれたと思ってんだ。思い上がりも甚だしい」と、ご大層な映画でいちびっているハリソン・フォードを見かけるたびに憤ってました。
そんなハリソン・フォードも年をとり大人になって、自分を押し上げた作品に再び感謝する心を思い出したのか、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」に出演しました。このことはとても良いことだと思って、それで私もハリソン・フォードを嫌うのを今回きっぱりやめることにしました。
というわけでレイア姫です。「フォースの覚醒」でレイア姫にお目にかかれて、実際に作り手の思惑通り私は嬉しく思っていました。
新しいシリーズの次作にも出演が決まっていたそうです。きっとキャリー・フィッシャーはノリノリで今後の仕事にも燃えていたことでしょう。新しい本も出版し、さあこれからってところで急逝してしまうという、こんなに残念なことはありません。まだ60歳ですよ。まだ年寄りにすらなっていない年齢です。
ルーク・スカイウォーカーのマーク・ハミルも「スター・ウォーズ」以降、ヒットに恵まれていませんでしたね。「フォースの覚醒」では伝説扱いで、もったいぶった登場をして「つづく」となりました。
伝説扱いなんかより普通に活躍する俳優でいたかったとマーク・ハミルが思っていたかは誰にも判りません。