死霊館 エンフィールド事件

The Conjuring 2
実在した心霊研究夫婦を扱った真っ当オカルト映画「死霊館」のパート2、こないだ日本で公開していました。「インシディアス」が大好きですが「死霊館」もたいそう印象が良い。それでパート2も観なければ。というかぜひ拝見させてください。で、観ました。これは力入ってます。
死霊館 エンフィールド事件

死霊館

次々とヒット作を繰り出し今やアメリカナンバーワンのジェイソン・ブラム率いるブラムハウスによるオカルト映画です。「死霊館 エンフィールド事件」は「死霊館」のパート2です。原題はシンプルに「The Conjuring 2」です。こりゃ3や4も期待できるぜ。

「死霊館」は実在の心霊夫婦の映画で、いろいろと資料に基づいて作られているオカルト映画です。心霊事件簿って感じですね。

「インシディアス」もある意味心霊事件簿ですけどテイストは全く異なります。どっちも大ヒット人気シリーズですね。

パトリック・ウィルソンはどちらのシリーズにも出演(主演に近い)しています。パトリック・ウィルソン、実に手堅く良い仕事を手に入れました。

死霊館 エンフィールド事件

今作は1977年頃に起きたイギリス、エンフィールドの事件簿です。実際の事件はサイドメニューにウィキペディアのリンク貼っときましたのでご参考に。

「死霊館 エンフィールド事件」では前作よりさらに実話ベースってところを強調していまして、エンドクレジットでは実際の録音テープや写真なども表示されます。この虚実混濁した仕上がりが実にいいです。

実話に基づいていながら最後のほうなんかはかなり派手にオカルトしてきます。逸脱ギリギリのアクションもあって、しかしながら踏ん張ってアホみたいな映画になることを避けています。いい案配のそのような構成の映画になっております。先に結論言っときますけど、めちゃおもろいです。

「死霊館」はまだ2作目ですが、1作目との共通項が速くも見え始めています。パート3でひっくり返されるかもしれませんが、勝手にそう思ったという「死霊館」シリーズの特徴はこうです。

死霊館シリーズの特徴

心霊夫婦の事件簿で基本的に実話的なるものに基づいて作られています

まあ、これは「死霊館」が最初からそういう映画ですからそのまま当たり前です。

キャスティングにマニアックなこだわりを見せる

前作「死霊館」ではリリ・テイラーがそうでした。私はびっくりしました。今作「死霊館 エンフィールド事件」でもちょっと驚くマニアックなキャスティングが披露されます。

「ラン・ローラ・ラン」のフランカ・ポテンテです。「0:34 レイジ34フン」と言ってもいいかな。いやー。全然わかりませんでした。心霊現象に批判的な役で登場です。このマニアックな起用は前作のリリ・テイラーに匹敵しませんか?

もうひとりおられます。「A.I」のママ、フランシス・オコナーですね。マニアックというわけではありませんが、少々好き者をくすぐるかもしれません。

子供たちがたくさんいる

まあこれはモデルになった事例の時代による特徴なので死霊館の特徴って括りもおかしいのですが、前作も今作も事件簿の家族には子供が何人もいます。

今作では特にお嬢ちゃんが主人公なので特別に活躍しますが、お姉ちゃんや弟君もとてもい感じで、ちびっ子映画の括りで見ても全然違和感ありません。

ということでシリーズの特徴などと大袈裟に振り上げた割には全然特徴なんか掴んでいなかったということで、どうでもいい話でした。

気に入ったところ

単純に気に入ったところ行きます。小難しい映画じゃございませんからね。

70年代の貧乏ながら楽しい我が家

さっきの話の続きになりますが、70年代の子だくさんの家族という、そういう登場人物の設定が今の時代にとてもフィットしています。

たとえ貧乏でも今の時代ほど貧乏じゃないんです。洗濯機が壊れて水浸しになって家賃を払うのも覚束ない貧乏でも、子供たちを産み育てることが出来ました。近所づきあいがあって地域社会が貧困から人間を救います。お隣さんは親切親身で頼りになります。人と人が助け合うとても素晴らしいモチーフです。

人と人が助け合う

ヒットする映画には簡単で判りやすいメッセージ性をちょっぴり含ませます。「死霊館」は基本的に助け合う映画です。

主人公夫妻がオカルトで困っている家族を助けますし、夫婦を家族が助けます。近所の人も助けますし髭の教授もいいひとです。そして、心霊夫婦はお互いを信頼し合い、助け合いますね。

お化けに祟られて散々な目にあいながら、この映画がやっているのは基本的に弱きを助ける道徳心に満ちた物語です。

ただ単に道徳を押しつける鬱陶しい物語なのではなくて、お化けだのオカルトだの激しいシーンの隙間にちょっぴり覗かせるというのが効果的なんですね。そういうところが受けがいいのだと思うんです。あらら。そういえばこの部分はシリーズの特徴だったかもしれません。

パトリック・ウィルソン

パトリック・ウィルソンといえば「ハード・キャンディ」がどういうわけか印象深いんです。「インシディアス」も「ヤング≒アダルト」もいい感じでした。

この人は締まりのないぼんやりした顔つきをしていて、そこがいい味わいになっていますね。頼りにならなさそうな、小さな幸せが好きそうな、人を信じやすそうなそんな風貌です。

今回「エンフィールド事件」ではそんなぼんやりパトリックに大きな見せ場が用意されていました。もちろんギター片手にエルビスの物真似で一曲やるあのシーンですね!

短いシーンかと思ったら何と唄に合わせて別のシーンが被ってきたりという、結局1コーラスフルで歌いきります。尺の短い映画でパトリックのお唄をフルコーラスで流すなんてこれは凄いことですよ。

本編

本編の面白さは一級品です。あらすじやネタバレを知りたい人は他を当たっていただくとして、いやはや、とても面白いです。食らいついて映画を見て、あっというまにエンディング。「うおー。めちゃおもろかったー」と、こうなります。

映画の面白さに関して、私は前作「死霊館」より断然優れていると感じました。ちょっと派手になってアクション的な展開もしますが、それはパトリックとお嬢ちゃんの命がかかってるからであって、そういう展開に文句などありません。もうドキドキしっぱなしでしたよ。

ご近所さん、協力的な教授

お隣さんの家族がほんとに面倒見の良いいいひとたちでよかったです。旦那さんなんか最後のほうでは斧持って大活躍しました。このお隣(お向かいさんだっけ?)の旦那さんを演じたのはサイモン・デラニーで、この人「きっと ここが帰る場所」にも出ていました。この人がとてもよかったです。

パーティーの鼻眼鏡みたいな顔した教授も面白い人でした。「インシディアス」にしろ「死霊館」にしろ、登場人物のキャラクターが愛くるしくてとてもいいですね。コミカルでもあります。この人物造形はまさに今時の映画ならではです。昔の派手系映画ではほとんど見ることがない優しさや味わいやお笑いを秘めているキャラクターたちです。

ヴェラ・ファーミガ

すっかり心霊夫婦が板に付いたヴェラ・ファーミガはそろそろおばちゃんに近い年齢になってきましたが相変わらずロシア人形のような美しさをお持ちです。そしておとなならではの美しさでもあります。

アメリカ映画では若さを失った女優にあまり仕事がないと嘆く話をよく聞きます。この印象をぜひともひっくり返していただきたいなと思いますし、近年、アメリカ映画にその傾向はあると思います。

エド&ロレイン・ウォーレン夫妻

映画のモデルとなったエドとロレインの夫妻は著名な超常現象研究家で、多数の書籍を残しています。

夫のエドは2006年に他界、妻のロレインは2013年にも講演を行うなど精力的です。ウェブサイトもあります(サイドメニューにリンクしときました)

有名な事件はいくつもあって、制作陣一同「死霊館」の続編ネタを今一所懸命調査中じゃないでしょうか。

アナベル、ペロンの家族、アミティビル、エンフィールド、悪魔、コネチカットのたたり、ペンシルベニアのSmurlファミリ、狼男、ユニオン墓地といった言葉がウィキペディアで羅列されていますね。

というわけで超面白い「死霊館 エンフィールド事件」でした。

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