ゴモラ

ナポリに巣くう犯罪組織「カモッラ」の地元本拠地での実態を描いた実録風群像劇。組織の会計係や無鉄砲な若者、まだ幼さが残る末端の兵隊たち、仕事に殺し、脅しにすかし、チンピラ、やくざ、公共事業に廃棄物処理、なんでもやります世界一。

この自由な世界で

移民労働者の職業斡旋業を始めたシングルマザーの奮闘記。彼女の仕事と移民の事情、底辺労働者と底辺自営業者の勘違いとド根性。これが自由な世界に生きる道。ケン・ローチ会心の一撃。

この愛のために撃て

看護助手の冴えない男が主人公です。妊娠中の奥さんが誘拐されてしまいまして、入院中のある人物を病院から連れ出せという犯人からの指示に従います。一見、巻き込まれ型バイオレンスアクションですがその実態はかっこいい任侠ハードボイルド。

孤独のススメ

印象的なチラシで興味をひいた「孤独のススメ」はオランダの映画。孤独なおじさんが謎の男と出会う一種のハートフル系コメディですが油断しているとちょっと予想外の展開に驚愕したのち心動かされたりします。

孤島の王

ノルウェーの孤島バストイにある非行少年用の矯正施設。隔離された環境の同施設の実態と少年たちの様子、そしてここで起きる事件を描く実話ベースの物語。

コッポラの胡蝶の夢

フランシス・フォード・コッポラ監督が10年ぶりに監督したという「コッポラの胡蝶の夢」はある種の物議を醸した地味目の老人ファンタジー。「若さなき若さ」の映画化。

コックと泥棒、その妻と愛人

高級フレンチレストランに集う泥棒とその妻、学者やコックやチンピラや俗物たち、ゴージャスな料理と衣装に包まれたアーティスティックな画面に、どろどろぐちゃぐちゃの人間関係が渦巻く。欲望と快楽。

コズモポリス

金融界で成功した若き実業家がオフィス代わりに使用して引き籠もっているリムジン世界内に現れる幻惑的エピソードで綴る文芸的破滅物語。デヴィッド・クローネンバーグ2012年の警告。

幸福の罪

幸福な家族に舞い込む事件と顛末。唐突に訪れるある事件のために、ある家族を不穏が包み込みます。家族や元家族の愛のドラマであり、犯罪と事件のミステリーであり、秘められた性癖の心理劇であり、裏切りとどんでん返しのサスペンス劇場であります。まあその、それだけじゃなく、いろんな意味で不可思議なチェコの映画。

ゴーン・ガール

結婚五年目の記念日、旦那が家に戻ると争ったあとがあり妻がいない。旦那真っ青。警察を呼びます。失踪と事件の両面から捜査する警察、騒ぐマスコミ。ギリアン・フリンの同名小説を本人が脚本化、デヴィッド・フィンチャーが監督、ベン・アフレックとロザムンド・パイクが夫婦役の2014年傑作ミステリー。

ゴーストライター

英国元首相の自叙伝を執筆する仕事を前任者の引き継ぎという形で請け負ったゴーストライターが、執筆もそこそこに何やら不穏な空気に影響を受けてこそこそと嗅ぎまわり始めます。
巨匠ロマン・ポランスキーが放つ良質ミステリー。

ゴースト・ドッグ

「葉隠(はがくれ)」を愛読し侍道に傾倒する殺し屋ゴースト・ドッグ(フォレスト・ウィテカー)とマフィアとの対決。

ゴースト・ストーリーズ ~英国幽霊奇談~

イギリスで大ヒットしたホラー舞台劇をその作り手たちが自ら映画化したゴースト・ストーリーズ。偽降霊術を暴く教授が三件の事例を依頼され調査に出向きます。

ゴースト・スクール

幽霊が見える特異体質の教師モデストが新たに赴任した学校では80年代に図書室で死んだ5人の生徒たちが成仏できずに悪さをしていて、それで彼らを卒業させてやろうと頑張ります。めっためたに面白い青春幽霊映画でエキサイティング!

ゴースト・オブ・チャイルド

数十年の昏睡から目覚めた女性、子育てノイローゼの母親、古い曰く付きの屋敷、そして儀式の謎。アナ・トレントを主演にお送りするスペイン名物オカルト・コンプレックスのゴシックホラー。

コーカサスの虜

セルゲイ・ボドロフ監督1996年「コーカサスの虜」はシンプルな人と人のドラマです。ただ状況がちょっと異常なだけ、つまり戦争捕虜になってチェチェンの村で囲われてるんです。

ゲルニカ

1937年、ゲルニカの空爆を扱った「ゲルニカ」はマリア・バルベルデをヒロインに据えた一所懸命の大作映画仕立て。本国スペインで2016年9月に公開されたばかりなのに日本で16年11月にリリース。公開はなかったもののこの速さは快挙。それだけで全部許せます。映画の出来?この際不問にします。

月曜日に乾杯!

今頃初めて観たオタール・イオセリアーニ監督2002年の「月曜日に乾杯」は家や村や町や観光名所や酒や煙草やおじさんや若者や老人たちやいろんな人の魅力に満ちた不思議世界の緩やか模様で映画的魅力の宝庫でこれ大好き。

消されたヘッドライン

「消されたヘッドライン」はイギリスBBCのテレビドラマ「State of Play」のリメイクだそうですが、真っ当ミステリ・スリラーで新聞記者の労働サスペンス。

刑事ベラミー

南フランスで妻と休暇を過ごす有名警視ベラミー。彼の元に一人の謎の男が「おれの話聞いてくんないかなー」と現れます。世間を賑わしている保険金詐欺殺人事件の関係者のようです。休暇中の有名人警視ベラミーは興味津々で深追いを始めます。

黒猫・白猫

ジプシーの一族とその周囲に巻き起こるハチャメチャ騒動。父ちゃんの詐欺的儲け話、息子の恋愛、爺ちゃんとその親友ゴッドファーザー、ゴッドファーザーの息子、詐欺師のチンピラ、可愛いあの子、面白人間たちとドナウ川と動物たち。これでもかというほど詰め込まれた騒然煩雑猥雑不可思議異世界映画の巨頭。

クロッシング・ザ・ブリッジ 〜サウンド・オブ・イスタンブール〜

東西文化の合流地点イスタンブールにノイバイテンのアレキサンダー・ハッケが赴き、様々な音楽家を訪ねて文化と音楽を探るドキュメンタリー。ファティ・アキン2005年の作品。

クリスマスのその夜に

ベント・ハーメルがお届けするハートフル群像映画。ノルウェーの小さな街に住む一風変わった何組かの人生をちょっとだけ切り取る「クリスマスのその夜に」です。

グリーン・インフェルノ

環境活動の学生がアマゾン奥地のジャングルで原住民に捕まって食われます。モンド映画や食人族映画へのオマージュにとどまらず、新たな価値観と斬新かつ巧みなストーリー展開にて近年映画史上最高峰の大傑作。

クリーブランド監禁事件

記憶にも新しい(かもしれない)オハイオ州クリーブランドの誘拐監禁事件を描いた映画です。感想があっちこっちに広がりまくります。

グランドフィナーレ

「きっとここが帰る場所」のパオロ・ソレンティーノ監督2015年の「グランドフィナーレ」は「若さ」というタイトルの老人映画。笑いと衝撃、言葉と仕事と体と心、この映画に参加した人全員を尊敬できて見る目も変わるかもしれないレベルの名作。

グランド・ブダペスト・ホテル

ウェス・アンダーソン節全開の「グランド・ブダペスト・ホテル」は激動を駆け抜けるホテルマンの歴史と愛と知性のミステリーで理想の人間ファンタジー。

グランド・イリュージョン

イリュージョニストたちのグループが派手に振る舞うファンタジー系犯罪ジェットコースタームービーの「グランド・イリュージョン」はシリーズ物でこれが1であるという。