アレクサンドリア

アレハンドロ・アメナバールの歴史大作「Agora」、日本ではどうなったんだよー、って思っていたら「アレクサンドリア」という邦題で紹介されていました。

あるスキャンダルの覚え書き

底辺の子供たちが通うロンドン郊外のとある中学校に赴任してきた美人女教師シーバ(ケイト・ブランシェット)と、厳格な歴史教師で嫌われ者のオールド・ミス、バーバラ(ジュディ・デンチ)。

ある女流作家の罪と罰

「ある女流作家の罪と罰」は、社会生活不適応者の作家が高名作家の手紙を捏造する犯罪に手を染めるお話。本人の自伝を基にした映画で、これとてもいい。

ある愛の風景

兄ミカエル:心優しい軍人。アフガンに出向く。弟ヤニック:不良プー。強盗で服役、出所したて。ミカエルの妻サラ:二人の娘と夫を愛する美しいひと。素敵。デンマークの風景。ひりひりチクチクずきずき。兄弟、夫婦、親子、家族。

ありふれた事件

犯罪者をカメラクルーが追うドキュメンタリー映画の体裁で綴る1992年ベルギーの異色作「ありふれた事件」は今観ても十分に衝撃的で斬新でユニーク。

アリゾナ・ドリーム

叔父の結婚式のためにアリゾナへやってきた青年(ジョニー・デップ)を取り巻く恋と破滅と人間模様。
エミール・クストリッツァ1993年の国家幻想的屈折アメリカン・ドリーム。

アメリカン・アニマルズ

「これは真実の物語を元に作られた映画ではない」との文言が映し出されて映画が開始します。直後に一部の文字が打ち消され、「これは真実の物語 である」となります。おおっ。何やら強気で来ました「アメリカン・アニマルズ」です。

あの日のように抱きしめて

1945年敗戦直後のベルリンに収容所から生還した歌手ネリーはピアニストの夫を探しますが、再会した夫は死んだ筈の妻とは気づかない。「東ベルリンから来た女」のスタッフ、キャストによる2014年の映画「あの日のように抱きしめて」は惚れ惚れする映像表現に酔い愛と戦争の不憫に悶絶する傑作にしてニーナ・ホスの姿が焼き付く壮絶な一本。

アナザー・プラネット

宇宙が大好き美人で賢いローダちゃんはなんとMITに合格。やったね。わいわい。と、そういうときに大ニュース。「未知の惑星が発見されました」なになに。どこどこ。運転しながら空を見上げると何となく見える青い星。でも脇見運転は人生を狂わせますよ。

アナザー

たっぷり10時間ほどかかる残業を命じられたスタイル抜群の秘書、社長の家で作業に没頭します。この秘書はメガネっ娘でピュアでサイコ、オタクに好まれる漫画のようなオタキャラですが映画自体は正統派フレンチ真っ向フィルム・ノワール、そのタイトルは「眼鏡と銃の車の女」これはイカしてる。でもその前にこの変な日本版のカバーアートをとりあえず無視してください。

アデルの恋の物語

英国騎兵中尉への恋に取り憑かれたアデル。単身カナダに渡り彼を追っかけ回す狂おしい恋の情念。イザベル・アジャーニの名を世界に轟かせたフランソワ・トリュフォーの古典主義回帰作品。

明日へのチケット

エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチの巨匠監督三人によるコラボレーション。列車を舞台に三監督による三つの物語が描かれます。三つの物語ですが、全体として一本の長編映画のようにシームレスに結合。しっとりしててコミカルで不思議でちょっとドキドキしてプチ感動あり。

アスファルト

フランスの団地映画「アスファルト」は団地に住む何組かの男女が紡ぐ日常と非日常のちょっとした物語で、そのちょっとした物語に世界と人類を包み込む宇宙的規模の博愛と懇篤を含ませた奇跡の逸品。

明日の空の向こうに

ポーランドとの国境付近のロシアのどこかです。駅に棲むストリートチルドレンの三人組、ヴァーシャとペチャの兄弟とリャパが決意を持って旅に出ます。いや、弟ペチャはまだ小さいので決意なんかわかりません。でもとにかく旅をします。ちびっ子たちの冒険と顛末、ちびっ子を観るためのちびっ子映画一直線。

悪魔のシスター

奇妙で不思議な冒頭、予想だにしない事件、怪奇ミステリー、サイコサスペンス、フラッシュバックと因果、間合いとわびさび、映画史に残るラストシーン。ブライアン・デ・パルマの起こした奇跡。

アクト・オブ・キリング

1965年、インドネシアで起きた大規模虐殺の実行者たちを映し出すドキュメンタリー。これは脅威的。ドキュメンタリー映画として、単に映画として、歴史として、政治として、物語として、映像美として、そして人として人類必見。

アギーレ/神の怒り

ヴェルナー・ヘルツォーク作品、最近HDリマスターで再発されたりして盛り上がっております。こちらは1972年の「アギーレ/神の怒り」です。伝説の地を求めてアマゾン奥地に向かう分遣隊、彼らが向かうところはどこなのか。

明かりを灯す人

キルギスの山脈の麓にある小さな村の電気工。村人から「明かり屋さん」と呼ばれてます。かつて賑わい今では過疎っているこの村に、開発の波が訪れつつあります。明かり屋さんの仕事と生き方。

アウェイクニング

時代は1920年頃、心霊現象やイタコ騒動のインチキを見破る孤立無援の女性フローレンスの元に、ある日寄宿学校の校長がやってきて、校内に出現する少年の幽霊について調査するよう依頼されます。イギリス発、ゴシックホラーミステリー。

愛を読むひと

ベルンハルト・シュリンクの小説「朗読者」の映画化。15歳少年と21歳年上女性の恋と読書と国家と運命。危うい物語をぎりぎりに描いたことを天晴れとみるか中途半端とみるか、そこは見る人の個人観によります。