ヘイトフル・エイト

「ジャンゴ 繋がれざる者」に引き続き雪の西部が舞台の「ヘイトフル・エイト」は一癖も二癖もある連中が服飾店内で繰り広げるミステリーでバイオレンスで言葉の駆け引きと疑心暗鬼と緊張感。大人のためのソリッド・シチュエーション・アクション・バイオレンス・ゴア・スラッシャー・西部劇。

ベーゼ・モア

パンクで過激でフェミニスト、作家ヴィルジニー・デパントが友人のポルノ女優と共に撮りあげた2000年の問題作。姦って奪って殺して旅する女二人の珍道中。

フローズン

スキー場に遊びに来た学生3人がリフトに乗っておりますとこれが止まります。おいおいいい加減にしろ早く動かせよ。最初は暢気に構えてますがだんだん事の重大さが3人にもわかってきます。雪山でリフト上に取り残される恐怖を描くソリッド・シチエーション・スリラー。これ良い出来です。

ブルーノ

怪作「ボラット」を放ったコンビのどっきり映画。オーストラリア人でゲイのファッション評論家ブルーノに扮したサシャ・バロン・コーエンが、セレブになることを目指して極限の悪趣味を披露。

プリンセス・アンド・ウォリアー

独特の映画を作る才人トム・ティクヴァ2000年の一風変わった愛の映画、ファンタジックな「王女と戦士」なんていうタイトルです。実際は精神病院の看護婦と犯罪者の男の物語。

ブリューゲルの動く絵

ブリューゲルの「十字架を担うキリスト」を映画化した作品。なんのこっちゃとお思いでしょうが、絵画作品の映画化というのはこういうことだと妙に納得出来る映像派アート作品です。

プリズン211

刑務所の職員として着任したフアン(アルベルト・アンマン)が出勤日前日に刑務所の見学に訪れている最中、突然囚人の暴動が勃発し混乱に巻き込まれ、アクシデントで第211監房にひとり取り残された彼は、とっさの機転で囚人のフリをして身の安全を図ることに。
スペイン映画祭で「第211監房」として上映された、ゴヤ賞主要8部門堂々の受賞作品。

フリア よみがえり少女

小学校教師ダニエルのもとに幼なじみっぽい神経質そうなマリオがやってきて「あの事故の件だ。娘に会ってくれ」と懇願。「断る。あの事故の話はなしだ」と冷たく追い払うダニエル。ダニエルとマリオの過去の事故とは何でしょう。そして、少女フリアが登場します。少女フリア超可愛い。でもダニエルの妻ラウラもとっても素敵。「悲しみのミルク」のプロデューサーでもあるアントニオ・チャバリアス監督脚本でお届けするホラーっぽいスリラーっぽい夫婦っぽいちびっ子っぽい映画。

ブラック・ブレッド

スペイン映画の話題作「ブラック・ブレッド」をやっと観ました。内戦終了後のカタルニア地方を舞台に描くクライム系複雑ドラマ。個性的な作品です。

プライズ ~秘密と嘘がくれたもの

母親と7歳の娘が海風吹きすさぶ掘っ立て小屋で暮らします。母は厳しい表情、子は・・・ちびっ子映画の快挙を堪能できる凄いやつ。映画はずっしり辛い系です。

フューネラル/流血の街

1930年代、ニューヨークで頑張るマフィアの家族、固い結束の三兄弟を描きます。ただし三男は冒頭から死んでいます。その三男のお葬式(funeral)、長男宅に次男を初め家族が集います。弟に何があった。弟はなぜ死んだ。

フェア・ゲーム

「イラクが核兵器の開発を行っている」と吹聴して戦争を強行したブッシュ政権の最大スキャンダル、プレイム事件を描いた政治的社会派映画。政治的社会派と言えばこの人、ショーン・ペン。そして監督が「ボーン・アイデンティティ」のタグ・リーマン。愛しの君ナオミ・ワッツがプレイム役で好演。観る人を選ばない実話ベースの政治サスペンス。

フィッシュ・タンク

労働者階級の団地に住む荒くれ少女ミアの物語です。昼間から酒を飲みだらしなく男を連れ込む母親、ミアと同じくらい言葉の汚い妹と暮らしています。貧乏地帯貧乏アパート澱んだ空気狭い世界、こんな世界はいやだこんな小汚い水槽の中で腐るのは厭だ。イギリスの不況系ピュア系少女の青春映画。

ファーストフード・ネイション

ベストセラー「ファストフードが世界を食いつくす」のエリック・シュローサーが自書を原案に脚本化、アメリカの食のビジネスに潜む問題点を群像劇として描いたドラマ。

ブーリン家の姉妹

16世紀のイギリス。娘を国王ヘンリー8世の妾に仕立て上げようとする野心家ブーリン父。別嬪姉妹アンとメアリーが歴史に関わります。愛憎どろどろイギリス王朝一大スキャンダル絵巻。

ビューティフル・ダイ

「ABC・オブ・デス」のアヒルの回の監督、若きアダム・ウィンガードによる2010年のスリラー。2011年の「サプライズ」高評価により2013年に日本で紹介された、事情を抱えるアル中治療中の女性サラを巡るドラマと殺人狂のバイオレンス。これはいい感じ。

瞳の奥の秘密

裁判所を定年退職したベンハミンは、忘れようにも忘れられない25年前に扱った事件についての小説を書き始めています。かつての職場を訪ね、元上司のキャリア、イレーネと再会。25年前の暴行殺人事件について腑に落ちない思いを巡らせます。

ビザンチウム

美女ヴァンパイアの二人組です。少女エレノアは秘密と良心に悩む思春期的鬱々状態、エレノアの保護者クララは大人の商売をやり強気です。さてどういう切り口のヴァンパイア映画でしょうか。

ピザボーイ 史上最凶のご注文

ルーベン・フライシャー監督ジェシー・アイゼンバーグ主演の「ゾンビランド」チームがお送りするクライムコメディ。
ピザ配達員とその親友、遺産欲しがるどら息子とその相棒、ふたつのコンビが事件を起こします。今時感覚がいい感じ。

ピクセル

80年代初頭のビデオゲームのキャラが地球に侵略してきて、それに対抗できるのは当時のゲームチャンピオンたちしかいない、ってんで集められて地球の危機を救うためにレトロゲームな戦いを繰り広げる40歳代かつてのゲーム好きが歓喜するお楽しみアクションSFファンタジー。

東ベルリンから来た女

社会主義時代の東ドイツを舞台にした訳あり女性の映画。辺境の地に左遷された女医バーバラは堅く口を閉ざし心を開かぬ女性です。西側への出国申請が却下され監視下に置かれているのです。

ピアノチューナー・オブ・アースクエイク

クエイ兄弟による幻想的なアート映画。独自の世界観と映像美が冴え渡る。魂を失った歌姫、歌声に魅せられたマッド・サイエンティスト、招かれた調律師が織りなす美の饗宴。

ヒアアフター

津波に遭い臨死体験をしたフランスの女性ジャーナリスト、イギリスの双子の少年、アメリカの元霊能力者の三つのお話が群像劇風に描かれます。クリント・イーストウッドが描く、死を見つめた生の物語。

バンク・ジョブ

1971年に起きたロンドンの銀行貸金庫強奪事件を映画化。英国史上最大の銀行強奪事件に当初は報道も過熱し大騒ぎに。しかしなぜか数日後事件は一切報道されなくなる。ヤバい系の報道統制ですね。実話系銀行系クライム・サスペンス。

バルバラ セーヌの黒いバラ

マチュー・アマルリック監督がシャンソン歌手バルバラについての映画を作ったというので話題だった2017年「バルバラ」が2018年冬から日本でも公開され、これぞザ・フランス!の威力をまき散らしました。

ハムレット・ゴーズ・ビジネス

現代ビジネス版ハムレットということで、アキ・カウリスマキ作品の中では若干の変わり種。サスペンスフルで古典的でB級っぽい、真面目なのかふざけているのか。

バベットの晩餐会

19世紀、ユトランドの海辺の小さな村の小さな出来事。牧師の娘マーチーネとフィリッパに魅了される二人の男、数十年後に家政婦として姉妹の世話になるフランスから亡命してきた女性バベット、そして村人たちです。

ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~

巨大な堤防によって隔絶された南部のバスタブ島に暮らす少女の物語。「ハッシュパピー」は若手監督が良作を引っさげて業界を驚かせた貧困とファンタジーのちびっ子映画。

裸足の1500マイル

実話に基づいた原作の映画化。オーストラリアの「未開人アボリジニを白人社会に適応させるため」の混血児隔離同化政策によって引き離される母と子。さらわれた3姉妹が収容されたのは2400km離れた場所にある息苦しい寄宿舎。よし脱走よっ。

バジュランギおじさんと、小さな迷子

インドで迷子になったパキスタンのちびっ子に出会って面倒を見る羽目になった純粋男がその子を親の元へ届けようとする映画「バジュランギおじさんと、小さな迷子」の感想文をなぜ今書くか。もちろん、この映画がインドとパキスタンに関するハートフル映画だからです。

ハイ・ライズ

J・G・バラードの「ハイ-ライズ」の映画化。監督は「サイトシアーズ」の奇才ベン・ウィートリーです。これ観ないでどうすんだというレベルにて、置き去りにすることなど到底出来ない特殊映画に仕上がった「ハイ・ライズ」です。過去による近未来の混沌を混沌のまま描くイライラと不快さと哀愁に満ちた怪作。

バーン・アフター・リーディング

ひょんな事から元CIAが執筆中の原稿を手に入れたフィットネスクラブで働くおちゃらけた面々。ストーリーテリングを味わい尽くせるコーエン節全開の快作。

ハーブ&ドロシー

庶民でありながら抜群の審美眼と持ち前の人徳で現代美術の収集を続けてきたヴォーゲル夫妻のドキュメンタリー。
ニューヨークとアート、老夫婦の人生、アーティストと猫。

バーニー/みんなが愛した殺人者

葬儀ディレクターにして街の人たちからも慕われているバーニーという名の男の物語です。冒頭、死に化粧のノウハウとその心構えを講義するシーンから。実話を元にしており、そして事件を扱う物語です。

ハーツ・アンド・マインズ

米軍がベトナムから撤退した翌年にまとめられたドキュメンタリー映画。
大統領、政治家、役人、軍人、ビジネスマン、一般人、アメリカ人、ベトナム人、権威主義者から子供まで、多くの人々のインタビュー映像と現場の映像でベトナム戦争が何をもたらしたのかを問います。

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア

余命僅かと宣告され同室に入院することになったちんぴらマーチンと気弱なルディが、死ぬ前に海を見なければと病院から逃走して旅立ちます。

ネスト(Musarañas)

広場恐怖症で閉じこもっている姉と、姉に厳しく監視されている妹が住むアパートの一室。ある日玄関先で倒れている男を助け招き入れたことから始まる恐怖の時間。アレックス・デ・ラ・イグレシア製作のサイコ・スリラー。

猫が行方不明

バカンスに出るために近所の老婦人に猫を預かってもらったもののバカンスから戻ると猫が行方不明。グリグリはどこへ行ったの。さあみんなで探そう。
いろんな人たちが出会ったりしゃべったり、パリの裏通りで猫の大捜索がはじまります。

日曜日が待ち遠しい!

フランスは愛の国、愛に寛容で愛のなせる罪にも寛容です。それを公言して憚らないひねくれ者の国でもあります。フランソワ・トリュフォーの遺作となったコミカルミステリ。

何がジェーンに起ったか

かつて子役時代と成人時代で人気が逆転した華やかな世界のジェーンとブランチの姉妹。その後は年を取り隠居して人知れず豪邸に住んでいます。名作の呼び声と共に、あぶり出されるのは全開の楳図っぽさ。

夏の終止符

北極の観測所に赴任しているベテラン男と新米野郎の二人の物語。昔気質の職人親方風の厳しい男セルゲイに対して、新米君は今風のへなちょこうじうじ男、このへなちょこ野郎がしでかす罪の連鎖を描く一夏。

ナイト&デイ

トム・クルーズとキャメロン・ディアスがコンビを組んでお届けするのは安心印の痛快コミカル・ラブ&スパイご当地湯けむり観光80年代女子狙い撃ち少女漫画的ポップ・アクション映画「ナイト&デイ」の感想です。

トリコロールに燃えて

第二次大戦前後のパリを主な舞台にした三人の男女10年間の愛の物語。上流階級育ちの享楽的美女ギルダ(シャーリーズ・セロン)、祖国の内戦状況に後ろ髪引かれるスペイン美女ミア(ペネロペ・クルス)、そして理想を求める男ガイ(スチュアート・タウンゼント)の三人が、歴史と戦乱に翻弄されながら愛と友情の物語を繰り広げます。

トランス

ダニー・ボイルが「トレインスポッティング」「シャロウ・グレイブ」の脚本ジョン・ホッジと久しぶりに組んだスタイリッシュミステリースリラー。めっちゃかっこよくておもろい。やってくれたぜぼくらのダニー・ボイル。

トライアングル

シングルマザーのジェスはヨットセーリングに誘われて参加、男女6人がが乗る船が海へ出たところで天候が悪化し遭難、そこへ通りかかった大型船舶、やれ助かったと乗り込むが、人っ子ひとり見当たらない、乗組員はいないかと、船内探索してますと、袋を被った殺人鬼、出た出た出たーと大あらわ。で、そういう話ですがそういう話じゃありません。無間地獄の哀しく辛い物語。

ともしび

「ともしび」はアンドレア・パラオロ監督によるシャーロット・ランプリングがひたすら辛そうな日々を送る辛い映画。説明不足すぎて戸惑う人もいるかもしれませんが結構壮絶で、謎解きのネタバレ含む映画感想です。

突然、みんなが恋しくて

メラニー・ロランが拝みたいが為だけにつまらないアイドル恋愛映画かなーと覚悟しつつ観てみたら、初老の父親メインの家族や娘の愛しい愛しい映画でございました。軽いタッチの家族コメディ。笑って泣いて、親子で仲良く。

トゥルー・グリット

コーエン兄弟による「勇気ある追跡」(1969)のリメイク、というよりチャールズ・ポーティスの原作を再映画化。
父親を殺された少女が酔いどれ保安官を雇い仇討ちを目指します。

トータル・バラライカ・ショー

1993年、ヘルシンキで行われたコンサート。レニングラード・カウボーイズと、旧ソ連の退役軍人による楽団アレクサンドロフ・アンサンブルとの夢の共演。

天使の分け前

ケン・ローチ監督2012年の「天使の分け前」は、不良だけど気のいい兄ちゃんが懲罰的社会奉仕活動の中でウィスキーの魅力に触れ、テイスティングの才能に気づくという、そういうお話。軽いコメディでとてもいい感じ。

デビル

飛び降り自殺の捜査をしていた刑事が現場目前のビル内のエレベーター事故とそこで発生した事件に直行することに。
M・ナイト・シャマランが自身のアイデアを若いスタッフに撮らせるプロジェクト「ザ・ナイト・クロニクル」シリーズ最初の作品。

テトロ 過去を殺した男

フランシス・フォード・コッポラ製作脚本監督、ヴィンセント・ギャロを主演に迎えてのラテン・ビート映画。これは一体、何と言えばいいのか。